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2014.02.11

闇の喇叭

有栖川有栖氏『闇の喇叭』読了ー
有栖川氏の作品は久しぶりだな・・・火村と江神シリーズは現時点のもの読了済みだから・・
どうやらこれもシリーズものらしいですね。でも読み終わってから知りました。

闇の喇叭闇の喇叭
(2011/09/15)
有栖川 有栖

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第二次世界大戦後、日本は南北に分断され、北海道は<日ノ本共和国>として独立。日本国内では北のスパイが暗躍し、政府は警戒を強めていた。
――そして平世21年。私的探偵行為を禁止する法律が成立し、探偵狩りが行われている現代。
少女・空閑純は、かつて名探偵として名を馳せた両親に育てられたが、母親はある事件を追う最中に行方不明となっていた……。母の出身地である奧多岐野に父とともに移住し、帰りを待っていた純だったが、そこで発見された身元不明の他殺死体が、父子の日常を破壊する! 存在意義を否定された探偵に謎が牙を剥くとき、新たな物語が動き出す!! (内容紹介より)

現代日本が舞台ですが、やや創作が入り混じっているミステリー小説の模様。
戦争で北海道はロシアに占拠され、本島とは別扱いになっているようだ。
しかも北からスパイが入り込み本島を探りつつ、本島は本島で政治家にとって不利な情報を調べられないようにするため「民間での調査はするな」との裏事情から私立探偵が禁止されているという。

主人公は空閑純という高校生。
奧多岐野に父とふたりで住んでいるが出身は関西らしく、その辺りの設定は有栖川氏っぽい(爆)
方言も禁止されているこの日本、関西弁でしゃべるのは親子二人きりの時のみ。

さて、事件はその奧多岐野で起こる。
怪しい女性の目撃情報がぽつぽつ・・と出てきた頃、身元不明の男性死体が発見される。
着衣はなく、小さな町でよそ者は目立つはずが誰も彼を見ていない・・・果たして彼は何者なのか?何故殺されてしまったのか?そして事件と前後して目撃されている謎の女との関連はあるのか?
事件が起こり不安ながらも空閑純(ソラ)は元探偵であり"調律師"と異名を持つ父親と一緒に
隠密捜査を行う事となった・・・
一方町には本場警察から来た敏腕刑事の捜査も開始するのだが------

まず自分がいいな、と思ったのは「戦争の勝敗で今後の歴史がどう動くのか」の一例を
見事書いてくれたなー・・という事。
戦争・革命=革命 である。
確かに一歩間違えれば日本は占領され、植民地に近い生活を強いられていただろう、と思う。
そして過去からも現時代でも実際起こっているのだ・・これが戦争である。
実際沖縄地は一旦支配され、今も尚その支配下の影響が色濃く残っているし・・・。
北海道は今日本であるが、確かに戦争の流れによっては他国の占領下にされていても
何の不思議もない・・・否、日本どの場所でもそれは同じだろうな。
方言や私立探偵が禁止されている点からも「フィクションだよなー」と笑えるものではない・・
こんな子供じみた「法律」は色々な国でも実際にあるし・・笑えるながらもどこかリアルだ。

でもなぜ私立探偵限定・・?と頭はひねるけどね。
私立探偵はそこまで頭いい人ばかりではないだろうし(失礼)、しょせん民間だから
大きな権限も持っていないし・・それよりもフリージャーナリストの方が
社会への情報伝達量から鑑みて危険だと思うけどなぁ・・。


全体として・・自分ではこの『闇の喇叭』はあまり・・・であった。
有栖川氏の作品は色々読ませて頂きましたが、今までの作品・シリーズでも下に入っちゃうな
シリーズとして続いているようだけど自分はよっぽど本が無い時じゃないと読まないと思う。
ヤング向けだからかな、きっと、うん。(自己完結)
ミステリーとしては事件トリックも死体の謎も納得できて、スッキリした感じ。良かったです。








以下はネタバレ。












最初に「どうだろう・・」と思った所からネタバレですね。

まず主人公の空閑純やその友人たちがピッチピチの(死語)高校生で、著者がもう50代だからか・・・もしれないが、高校生らしからぬ人物像ばかりでリアリティが無い。
かと言って自分がどこまで高校生の生態(爆)を知っているのかと問われれば自信はないが・・。
言って居る事考えている事が事件の事や淡泊すぎていて
もっと「若いなー」と思える部分とか、みずみずしい部分があっても良いと思った。

あんなに「首を突っ込むな」と言っていたクセに言った本人である父親と事件の捜査をしてしまうのにも「お前、率先して首突っ込んでるじゃねーか」と突っ込みたい。
調べるのはここまでや、みたいなこと言っているし友達のお母さんが疑われているから
捜査に乗り出した、みたいな事言っているけど何だかんだで「探偵」を楽しんでいる印象がある。
しかも捜査をする事によってどんな事になるか想像してたんだろー・・・って、あぁ!案の定捕まってやんの。
親子二人の隠密探偵はしっかり警察にマークされていましたね。
しかも父親が"調律師"というのもバレてるし。
こうならない為に隠れていたんじゃないのかよ、って感じ。
父親なら友達の母親がどうなっても娘を守ろうとしないかな・・酷いかもしれないが所詮他人は他人だし
父親にとっては娘の友人・・しかも母親となったらよっぽど親密じゃない限り逮捕されるリスクは負わないと思うけど。実際捜査する事で自分は捕まり、娘は不幸な目に遭ったわけだ。
この辺りはご都合主義っぽいかなー。
元探偵であり、長年隠れて暮らしていた人間なら警察の情報量と捜査実績も熟知していなきゃいけないだろう。まだ高校生であるソラの暴走なら判るが、父親も一緒に何やってんだよ。
あ、父親が捕まって今後どうなっちゃうのー!と読者を焦らせるために「父親逮捕」の設定をねじこんだようにしか見えないんだよね・・・それを狙ってもいいけれど無理やり感出してはダメだと思う。
終盤でソラは一人になり友人たちにも黙って何処かへ行ってしまったようだが・・
この辺りもライトな作りかなー・・と。
続編で語られているかもしれないが未成年が保護者・身元引受人が居ないままはかなり厳しいでしょう。親代わりが居るのかな・・新しい住居も保証人が居ないとダメだし。
まぁ母親の所在もこのシリーズの要になっていそうですね。

事件は前述した通り、スッキリ解決しましたねー。
謎の女は身元不明だった男性の女装姿だった、っていうとは・・なるほどね!
近年女装はメディア中心に「当たり前」となってきているのに・・気づかなかったとは盲点だ!
しかも犯人はお前かー!車掌かー・・・あ、運転手?
殺害の動機も中々「身分」という背景がある動機で自分としては納得できた。


でも結局『闇の喇叭』ってタイトルは違和感が・・
夢の中の話だから闇はわかるが・・喇叭の意味は!?喇叭じゃなくてよくね!?
まぁこれも続編よめば解決するのかな・・?うぅむ。

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Posted at 18:12 | 有栖川有栖 | COM(0) | TB(0) |
2010.06.05

火村英生に捧げる犯罪

火村&アリスシリーズ第十弾短編。
火村英生に捧げる犯罪火村英生に捧げる犯罪
(2008/09/25)
有栖川 有栖

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長い影
ある若夫婦が廃工場から出てくる不審な人物を目撃。
周囲が暗いのと一瞬の姿だっただけに具体的にどんな人物だったか判らないのだが、念の為近くに住む廃工場元持ち主に電話をした。
電話を受けた廃工場持ち主は息子を様子見に行かせたようだ。
そして息子が工場に入るや否や蒼白の態で出てきた。中には男性の死体が横たわっていたのである。
いつもの通り(笑)警察から招待されフィールドワークにやって来た火村准教授と助手有栖川作家。
当初発見された死体は自殺と考えられたが、どうも殺人の疑いが拭えず被害者周囲を洗う警察。容疑者は浮上したものの、目撃証言から容疑者のアリバイが成立していた、が-----。


あるいは四風荘殺人事件
北、南、東、西それぞれに小屋(?)のある四風荘で起こった殺人事件。
アリスは編集者片桐氏を伴い、数年前に起こったまま未解決であるというその事件を解いて欲しいと火村の元へ赴くのだが-----。


鸚鵡返し
すごく短い話。
一拍置いて、程の話だが・・・まぁ鸚鵡を使った事件ですね。(そのままやん)

殺意と善意の顛末」
マンションで起こった一つの殺人事件。
いきなり容疑者取調べから始まっているのですが、トリックは「善意」によって暴き出されたという、「結構ミステリーでは珍しいかも」と思った作品(ぇ)。

偽りのペア
これもまた短いですね。
火村宅にお邪魔したアリスと雑談交じりに話す事件。
火村宅のアパート大家であるお婆さんにほんわかした。

火村英生に捧げる犯罪
表題にもなった「火村英生に捧げる犯罪」。
警察を介して火村英生に脅迫状とも挑戦状ともとれる手紙が届いた。
悪戯とも考えるが、内容は「子供を殺す」と俄に無視出来ない内容でもあるため、警察は些か緊張していた。
同時期アリスの元に「有栖川さんにトリックを盗作された」と訴える人物がいると電話が掛かってくる。

殺風景な部屋
相手の弱みを握って強請を繰り返す男が他殺体で発見される。
現場は文字通り殺風景な部屋で、あるのは床のタイル張りと天井の蛍光灯位。
地下室な為あまり電波の届かない場所であるにも関わらず、被害者は携帯電話を握り締めて死んでいた。その意味とは。

雷雨の庭で
男性が自宅の庭にある天使像の前で死んでいた。
頭に重い鈍器で殴られた痕があるのだが、凶器は見つからなかった。
容疑者は被害者と幾度諍いのあった人気放送作家へと向けられるが----。

久々に読みました有栖川氏火村&アリスシリーズ!!
長編かと思いきや短編だったのは一寸予想外でしたが、まぁ良しです
久々に読んだせいか・・・否、そうでなくても火村&アリスシリーズ雰囲気満載の短編集で満足です☆
ごく短い話もあって作品数が多いけれど、全体的に一冊は普通の厚さ。
でもなぁ・・題名『火村英生に捧げる犯罪』には一寸騙されたかなぁ・・・いや、自分の勝手な考えですから「騙された」訳ではないのですがねA^^;)

でも、今回も色々な事件とトリックに彩られていて楽しく読めました。








以下はネタバレです。









幾つか印象に残ったものを抜粋します。
長い影」にはかなり騙されました。
目撃証人と犯人が結びついていたとはねぇ・・・不覚です(苦笑)
どんな人間にも疑いの目を向けるべきかな、と。
それでもトリックの杜撰さは目立ってしまいましたね。僅かな接点とは言え、警察が被害者・加害者、そして目撃者の関係まで洗わないと踏んだのでしょうか・・・。よく調べればすぐわかってしまうでしょうにねー。まさか目撃者との関係までは調べないだろうと思ったのでしょうが、だったらもっと色々小細工すればいいのに、という感じはありました。
他殺とするのか自殺とするのかも良くわからないし・・犯人杜撰でしょう、おい。
あるいは四風荘殺人事件
これは長編として事件を取り上げて欲しい一作でした。
大御所作家が遺した未完成のミステリーという架空ですが、四つの荘に二つの死体とは「これぞミステリー」と言う位
見事なセッティングではありませんか。
犯人は判りましたが、あの雪の足跡トリックは(勿論)解けませんでした。でもあの荘造りを利用した面白いトリックだと思いましたねー。
火村英生に捧げる犯罪
こちらは先述した通りちょっと「騙された」感があった作品です。
それは単に「もっと華やかなもの・・・というか派手な事件かなー」と
思っていただけのものですが・・。
題名作りうまいな、くそっというモンです(苦笑)
火村准教授の元に脅迫状が届き、何が起こってしまうのかハラハラしましたが特に何も起こるわけでなく、アリスへの電話を含め「その場所から離させたかった」という動機。
うーん・・・いいのかぁ?その動機は、という感想。
そこまで有名な二人ではあるまいし、そこまで警戒する必要性を感じない。
結構あっけらかんと終わってしまってガッカリな作品でしたねー。
本当に自分勝手な妄想ですがA^^;)

雷雨の庭で
この作品は「容疑者は君しかいないんだよね」という狭い世界で起こった事件、の印象です。
前々から因縁を付けられて迷惑蒙った人気作家が、その因縁相手-隣人-が部屋に入って来ようとした時
梯子を倒してしまう、という事件・・・事故(殺意はなかったので)ですが、
う~ん・・・現実に起こりそうで怖い。
人は妄想し妄執する事がありますからね(爆)
加害者となってしまった作家も不法侵入しようとした隣人も、どちらも悪くはないと思いますが・・・不運だった、のでしょうか・・・。
でも最期作家の相方が言った通りすぐ救急車を呼ぶか、警察を呼ぶかすれば良かったのになぁと思いました。
特に最後まで読み終わった後作家を尋問(?)している時彼の態度を鑑みると、ふてぶてしいものを感じますね。
いくら事故だからと言っても一人の人間が死んでしまった以上、あんな余裕綽々していると気分悪い。内心はどうか知りませんがねー・・・。
Posted at 19:02 | 有栖川有栖 | COM(0) | TB(0) |
2010.05.05

虹果て村の秘密

『虹果て村の秘密』
虹果て村の秘密 (ミステリーランド)虹果て村の秘密 (ミステリーランド)
(2003/10/26)
有栖川 有栖

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夏休みを虹果て村で過ごすことになった上月秀介と二宮優希。
虹果て村とは二宮優希の故郷でもあり、作家である母のアトリエでもある。
因みに上月秀介は推理作家になるのが夢で二宮優希は憧れの存在。一方二宮優希は将来刑事になりたいという夢を持っていた。
小学六年生である彼らが虹果て村で起きた殺人事件の謎に迫るミステリー。

現在虹果て村では道路建設を巡り賛成派と反対派の二部に分裂していた。
そんな中で起こった密室殺人事件。
果たして犯人は誰なのか?何故殺されてしまったのか?様々な謎を二人が・・・!?

まぁ、小学生ですし(爆)一般の小学生が殺人事件に関わる、という事自体由々しき事でありますね。
しかもコ○ンとは違い、中身もそのまんま小学生ですから(笑)
今日日の小学生がどんな風潮(?)があるのか判りませんが、自分としてはあまり現実味を感じなかった小学生像・・・かなA^^;)
いやに大人びているとか、頭が良いとかではなく、会話や行動が「まぁ、そんな感じだろうね。」という一般的なものだったからです。
等身大ではなかったというか・・;
その中で二人の喧嘩は良かった
お気に入りのシーンですね。詳しくはネタバレになりますが(苦笑)






以下はネタバレです。







まぁ、主人公が小学生でも学生アリスでも作家アリスでも差し障り無い事件です(爆)
でも小学生である二宮優希が解いてしまうのはどうかなぁ・・・と思いました。
警察の立場ないやん(笑)何しとったんやー!
動機も単なる金銭絡みで・・・まさかと思ったけど捻りも何も無い、予想通りの動機でガックシ
もっと動機がらみの伏線とか欲しい自分(何しろトリックが解けないもんで)


途中で上月秀介が書いている小説を覗き見してしまった二宮優希。
その時「読みたかったんだもん」と言う二宮優希が可愛かったですね☆さり気なく嬉しいヒトコマ。

さて、事件は密室から連続殺人・傷害事件へと発展するのだが
最期犯人が出頭したのは「自首してくれ」と二宮優希が純真な涙を流しただろうから、とは思うが・・・これも些か単純過ぎはしないか?
まぁ、そういうこともあるが人間描写が乏しいため納得がいきません。
子供も読めるミステリー小説設定だからあえて、でしょうか・・・

と、まぁ偉そうに不満ばかり挙げてしまいましたが(爆)、話そのものはスラスラ読みやすく退屈せずです。
思ったとおり事件が起きて、手順と経緯を経て道順どおり事件が解決した感じです。
一般的(?)な連続殺人事件。
Posted at 22:16 | 有栖川有栖 | COM(0) | TB(0) |
2009.11.29

女王国の城

有栖川氏、「学生シリーズ」
『女王国の城』読了しました!


女王国の城 (創元クライム・クラブ)女王国の城 (創元クライム・クラブ)
(2007/09)
有栖川 有栖

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学生シリーズにとっては役15年振り位らしいのですが・・・
自分は有栖川氏の作品を読み始めたばかりなので、知りませんでした。(爆)

今回はアリス大学生(進級済み?)と探偵役江神さんのシリーズですね。

ある時ふらりと江神さんが「遠出してくる」といって消えてしまった。
後輩たちミス研達は部長を探しにドライブがてら彼が向ったと思われた、ある宗教団体の元へ。

またも出た「宗教団体」。
ミステリー小説に出てくる「山奥に棲む宗教団体」ほど怪しいものはありません(断言してるし)。
その宗教は野坂公子という21歳の女性を中心に構成されている。

宇宙人・UFO等の類が天からやってきて、世界を平和にするための「お告げ」をする。その「光臨」を見聞きする為に日々精進し、待ち続けているのだそう。
怪しいだけでは済まないほどの胡散臭さ(爆)。
その集団の中に部長が入り込んだのだからもう大変。
後輩達が心配しない訳がありません。

メンバーはいざ踏み込みますが、あっさり拒絶される。が、次行った時には何故か警戒が解かれ中に入ることが出来た。
新興宗教団体総本部<女王国の城>城

やっとメンバー達は部長に再会できた・・・のもつかの間、<城>で殺人事件が発生。
「警察に届けるのは待って欲しい」という教団の「お願い」と共に城内に閉じ込められてしまったアリス達。

外に助けを求めることも警察を呼ぶことも出来ないまま、再び新たな犠牲者が・・・

やはり、と思いましたが連続殺人事件ですね。
あの厚みなら予想できるでしょうが汗あせ

今回のポイントは「宗教色」と「凶器の行方」「ビデオテープの行方」でしょうか。
何より凶器がどうやって持ち込んだのか、そして
どこに持ち去られたのか、がポイントになっております。後半になって段々と険悪なムードになり、アクションあり、
重要な検証も加わって一気に読み進めました。(詳細はネタばれにて;)

限られた場所・人物の中で確実に絞られる犯人を追い詰めるのは、ご存知
江神部長。

散りばめられた伏線と舞台で面白い要素は満載なので楽しめること間違いなし、でしょう。
特に強いファンでない自分は「ふぅん」
で終わってしまいましたが・・汗あせ



以下はネタばれです。




結論から言いますと「ふぅん」です。(爆)
自分の有栖川氏作品に対する感想は大体こんな感じでして・・。
勿論、好きなんですよ?!
有栖川氏の作品は好んで手に取り、このシリーズも「孤島パズル」以外は読んでいるし!(爆)

でも、感想は至って普通に「ふぅん」なんです。
正直な感想なだけでして・・
安定感のあるミステリーという感じで、
安心して読み進められる作家さんです。
いつでも、どんな時でも読んでいける
シリーズです。
こういう所が好きなのです(何)
そして今回も、凶器の謎・アリバイ・ビデオテープの謎を一つ一つ解き明かして
いきました。
スラスラ読むことが出来ましたね。
ただ・・・

超イライラさせられましたー!!!教団の「警察介入不可・脱走禁止令」に!!!
公的機関であり、殺人事件が起こったときに然るべき義務をするべきである
警察への通報を断固拒否。
それを阻止する為に、部外者達を強制的に閉じ込める。
何様だ、お前等!!アリス達が脱走劇を繰り広げた時は本当に
「行け行けー!」と応援してしまいましたよ。自分だったらもっと暴れますし(おい)
でも、結局マリアが役に立たずだったのが残念。
現実ではこういう事が多いのだろうと思いますが
ここでは小説なのだから何かあっても良いだろうに・・とか思った。

に、しても・・
由良とか臼井とか・・本ッ当にむかつきました!
真相は「誘拐事件を外部に漏らさないため」という事が判った後でも怒りは収まらなかった。
「誘拐事件は警察に知らせろよッ!!」と突っ込んでしまった訳ですね。
「警察に通報すると人質の命はない」
と言うのは犯人の常套句。何だかんだで知らせたほうが賢明・・・らしい(爆)
第一、知らせなかったからって人質が「無事に帰ってくる」保障だってないのだ。現実は知りませんが;

人質(野坂)の説得によって解放されたという結果も何かイマイチ・・・汗あせ
カリスマ性を目の前にしていない読者
にとっては現実感皆無で、強引な感じも否めないです。

殺人事件に関しては・・やはり「聖洞」が鍵になっていましたね。
宗教的考えがなければ、あっさり捜索できる場所なのですが
この教団に対しては「聖域」な為、侵入禁止区域である。だからこそ利用価値が高かった訳ですけれど、ミステリー小説読者達にとっては「此処がミソ」そのものでしょう(苦笑)
拳銃(凶器)や死体が隠されていたかもという考えは浮かぶでしょうが、「子供時代」の経験が生きてくる所までは考えが及ばず;
「なるほどなぁ」と思いました。

そして驚きの「読者への挑戦状」。
まさかあるとは思わなかった・・!!
でも挑戦状を横に流してしまう自分にとっては意味がなかったんですがね。
だって、解けるわけ無いじゃないか!(きっぱり)

でもまぁ、確定的な死亡推定時刻や科学的物証が乏しい中で色々苦心されたでしょう。うんうん(おい)

そして、意外な犯人。
自分にとっては本当に意外でしたね!
「お、お前かー!」と頭で唸ってしまいました。そうかぁ、君がねぇ・・みたいに(誰)
でも最期の豹変ぶりは良い。
気弱で敬虔的な仮面を剥いだ時に表した「正体」は実に小気味いい。
(星降る山荘~・・の豹変振りは厭なのですがね汗あせ)

弱弱しい人間に見られていた人物が、実は冷酷な殺人鬼だった。
教団の人間たちの狼狽が面白い。
宗教は「崇拝」世界で満たされているからまさか自分たちの中に「憎しみ・嘲り」があるのはショックなんでしょうねぇ。

最後に・・・
「江神シリーズ」はこれで三作目になりますが、登場人物達が・・・正直イマイチでして汗あせ
織田と望月先輩が混ざる;
どっちが発した言葉なのか判らない時があります。
もっと区別化が欲しい所。
「このキャラ達が魅力的☆」という感想をチラホラ見かける自分にとっては
「え・・?そう・・ですかね?」と汗が出る(弱)。
マリアも何だか普通の女子学生で織田・望月先輩も普通の男子学生。
ミステリー好きなので時折例えが
「クイーン」だの「アガサ」やらが加わる位でキャラの面白さがないんですよね。
しかも彼らが語りだす推理は大抵外れている。
何の為に挿入されているのか分からないなぁ・・・苦笑
「彼らもミステリーファンとして、自分たちなりに頑張っているんだよ」
という事かもしれませんが・・・
(自分たちの周りで殺人事件が起これば・・・そりゃぁ推理しますわな。)
でも悉く外している汗あせ
なので蛇足にしか思えないんです。スミマセン汗とか
ある意味現実的でもありますが。

一応、アリスと江神先輩は言葉で区別出来ます(爆)
アリス視点だからだと思いますけど汗あせ
もし第三者からの視点だったら判別難しくなるかもしれません。
江神部長は話しかけない限り口を開く
事が少ないので判ります。

作家シリーズは実に判り易い!!
だから自分は作家シリーズ寄りなのかもしれませんね(爆)
Posted at 16:28 | 有栖川有栖 | COM(0) | TB(0) |
2009.10.04

双頭の悪魔

学生シリーズ長編。
『双頭の悪魔』

『孤島パズル』で登場したマリアが四国山中にある芸術家達の集落・木更村から帰ってこない。
彼女を心配した両親は、マリアの捜索を
英都大学推理研究一行に託す。
双頭の悪魔 (創元推理文庫)双頭の悪魔 (創元推理文庫)
(1999/04)
有栖川 有栖

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『孤島パズル』で登場したマリアが四国山中にある芸術家達の集落・木更村から帰ってこない。
彼女を心配した両親は、マリアの捜索を
英都大学推理研究一行に託す。


この物語はマリア・アリス側二人の視点から進行していく。
木更村は近所からではなく、世間から孤立した小さな村である。
外界から断絶され、侵入禁止区域。
一流の芸術家として村を出る者がいても、村の詳細は一切語らず。
チラホラと噂はあるものの、中にどれだけの人間がいるのか、どういう事をしているのか、生活をしているのかは不明。
そんな村に入り込んでしまったマリア。

その中で、突如殺人事件発生。

同時期、村の外側で殺人事件発生。

マリア・アリス側両方で殺人事件が発生し、視点が切り替わりながら謎を解いていく訳ですが、二つの事件はどう結びつくのか?

この構成好きだから嬉しかったですね。
有栖川氏の作品では、国名シリーズの方が好きなのですが楽しめることに変わりはありません。

山奥に佇む謎の集落、かぁ・・
殺人事件の臭いがプンプンしますね(ミステリー視点)
実はまだ『孤島パズル』を未読なので「マリアって誰やねん?」というまま読み進めましたが(爆)まぁ、あまり問題ないようですね。冒頭にもそう記述されていましたし。
ただ、アリスとどういう感じなのか一寸気になりました。
う~ん、恋人ではないようですが・・・微妙な記述がいくつかありましたね。

まぁ、ともかく(爆)
有栖川氏作品、いつも通り安定して読めました。
別々に起きた殺人事件の関連性や、背景に浮かぶ殺人動機を注目。(個人的に気になった部分)

学生シリーズは月光ゲームに続いて2作目ですが・・・(いつか孤島パズル読まなければ・・!)江神さんという先輩が探偵役なんですね。
何とも掴みにくい人物です。
やはり自分は国名シリーズ派のようです。
別に江神さんが苦手でも嫌いでもなく、
火村教授が好きでもファンでもないのですが・・(爆)アリスとの掛け合いが楽しい方が好きなんでしょうね(笑)

事件は・・そうですね、動機が何とも解けない部分がありました。でも小道具の使い方や洞窟の使い方がいいなぁと思いましたね。

でもなぁ;題名があまりしっくりと来ない感じです。
もっと判りやすい題名でよかったのではないかと。

余談かもしれませんが、作中に出てくる
「郵便配達人」はこの話を読む前から知っていた人物です。
彼は本当に凄いです。尊敬。
そして彼が創り上げたものも、すばらしいです。自分もあまり詳しくはありませんが、彼の制作物を是非映像で見て欲しい!!

Posted at 19:50 | 有栖川有栖 | COM(0) | TB(0) |
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