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2011.03.26

プリンセス・トヨトミ

万城目 学氏第三作目『プリンセス・トヨトミ』読了ー。
『鴨川ホルモー』『鹿男あをによし』に続き、今度はどんな物語が展開されるのか・・
ワクワクしながら手に取りました。

主な登場人物達----これがまた特殊な人物達でした。
常に無口で眉に皺が寄っている松平 元
小太りでお気楽お喋り男鳥居ただし
日本人離れした美麗ですっきりとした美女、旭・ゲーンズブール。
その三人共同じ職業を生業としている。その名も"会計検査員"

何だそれは?とお思いの人もいるだろう、自分もそうだ(誰ダヨ)
会計検査員は会計検査院に属しており、その会計検査院とは
内閣に対し独立の地位を有する

内閣だけでなく、国会、裁判所にも属さない独立した機関らしい。
そして、様々な機関に赴いてその場所にある機関が税金で賄われている
"予算"がどういったものに、どれだけ遣われているか調べる機関--らしい。
すごく稚拙な文章で説明すると、こういう事になる(爆)

プリンセス・トヨトミプリンセス・トヨトミ
(2009/02/26)
万城目 学

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主な舞台は彼ら三人が今回出張する事になった大阪府。
大阪に向かう途中新幹線からくっきり見えた富士山に
「何かデカイものを見つける」という"ジンクス"を感じ取った鳥居。
何時もの通りの検査---になるわけはない(ぇ)

途中まで"普通"の話でした。
どう"普通"かと言うと、「万城目氏っぽくない」"普通"という意味。
何だか他の方の作品みたいで・・・まともでした(笑)
それで違和感を感じる方もいるかもしれません(自分がそうだった)が、
後半からキます。万城目氏っぽさ全開です。
やや遅いような気もしますがねー。
やっぱり「わけのわからん」世界だったなぁ。
その辺の設定が万城目氏で面白かったのですが・・・
自分にとって他二作『鴨川ホルモー』『鹿男あをによし』には劣ります。
あそこまで飛んだ&オリジナリティ溢れる&面白みが強くなかった・・
でもつまらなかった、というものではありません。
そこはそれ、面白いのです(何)。

今作は大きく分けて二層構成でしたね。
一つは上記してある通り、検査員達からのもの。
もう一つは大阪中学生の視点です。
性同一障害で幼いころから女の子に憧れる真田大輔と
そんな彼(彼女)を強く、温かく見守る橋場茶子らの視点。
この二つの視点が繋がってくると、事態は大きく動きます。

驚くべき事に堤真一主演で映画化決定ー!!!
いやぁ、驚き。
これで自分が読んだ万城目氏作品は全て映像化となっています。
しかも予告編を見ると臨場感があって面白そうだし・・(苦笑)
男性である筈の鳥居が綾瀬はるかという女優になっている点が
気になりますが・・上手く製作してくれればいいのですがね。
それにしても『鹿男あをによし』ドラマ化に続き、男女入れ替えは辞めて欲しいなぁ・・しかもまた綾瀬はるか、という事は原作者がファンなのだろうか?
絶世の美女旭・ゲーンズブールが男性になったのも気になるケド。
『鴨川ホルモー』の映画化は面白かっただけに少し期待はしています。
大阪に住む方々はより一層楽しめる作品と感じました。
きっと記述してある場所は食べ物なんかは実在してるんだろうなぁ・・

ネタバレは特に書きません。
ミステリーというより、SFファンタジー・・・
ではないけど、それっぽいので(何)

映画のキャッチコピー
その日大阪が全停止した。」は伊達じゃないですよ(笑)


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Posted at 22:56 | 万城目学 | COM(0) | TB(0) |
2010.10.03

ホルモー六景

『鴨川ホルモー』の続編『ホルモー六景』読了!!

ホルモー六景ホルモー六景
(2007/11)
万城目 学

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『鴨川ホルモー』続編、短編集の『ホルモー六景』読了!
以下はあらすじをざっくりと説明。

鴨川(小)ホルモー
ホルモーの強豪である京産大玄武組の中心メンバーに"二人静"という定子と彰子選手がいる。
どちらも個性と共にホルモーが強い女性達である。
二人は意気投合、結託してその強さをホルモー界に知らしめていった。

しかし、2人の友情は定子に彼氏が出来たことでやや揺らいでくる。

ローマ風の休日聡史がバイト働くイタリア料理店に,楠木という一風変わった女性が加わってきた。
愛想が無く無口であり丸いめがねとこんもりした髪型の楠木はやや従業員の中で
浮いていた存在であったが、ある日突然店長が休んでしまい店が混乱状況の
中に陥ってしまった際、彼女の輝く指揮が冴え渡った。
聡史の視点で描かれる凡ちゃん話である。

もっちゃん
安倍は同級生の男から通学途中に一目惚れしてしまったと聞かされた。
安倍は「それならラブレターを書け」と言い、もっちゃんは「それならお前も書け」と
言われ、付き合いながらも渋々書き上げた。
そして二通のラブレターが出来上がった訳なのだが・・・。

同志社大学黄龍陣
憧れの桂教授を目指し、一浪した末やっと念願の同志社に入学した巴。
しかし、憧れの教授は自分と入れ違いにキャンパスを去ってしまう事を知る。
何としても教授に会いたい巴はこっそり現在教授がいるキャンパスへと入り込む。
しかしそこで大学の生徒だと間違えられた巴は勢い押されるまま
資料室への雑用を任されてしまった。
しょうがないとばかりにその資料室へ赴くと
〈Horumo〉について記された明治時代の書類を発見する。
驚くべき事に彼女巴はあの「ホルモー」の引き金ともなった芦屋元彼女である。

丸の内サミット
卒業して2年、何と東京で再会したかつてのホルモー選手。
あの時の激戦を経てすっかり社会人として平凡な人生を歩んでいた彼らは
東京でもホルモー競技が開催されていたらしいことを知った。

長持の恋珠美は"賄い付き"に惹かれ伏見の料亭「狐のは」でアルバイトを始める。
そんな中珠美は料亭の蔵に用事を命じられ中へと入っていく。
そこで発見したのは長持であった。そして中に板切れが落ちていて
珠美は自分でもよく分からぬままマジックペンで自分の名前を大きく書いてしまった。
慌ててそのまま板切れを元に戻したのだが、誰もその板切れには気づいていない様子だった。
ホッしてもう一度こっそり板切れを確認するとそこにあった自分の名前は消え
"なべ丸"という人物からの"返事"が書かれていた。

てっきり『鴨川ホルモー』の続編かと思いきや、所謂外伝であり短編集であって
ひどくガッカリしてしまった作品。
しかし、やはり著者の描く「ホルモー」世界であることに変わりは無く
何とか楽しめたのは良かった。面白いものは面白いのだ。
好きなのはローマ風の休日
言わずも凡ちゃんが登場するからである
アルバイト先聡史の視点から見る彼女も一興であり、「あぁやはり凡ちゃんなのだ」という
安心感も楽しめた(爆)
どうやらこれは思い切り『鴨川ホルモー』とリンクしており、読んだ人なら
「あぁ、これはあの時だ!」と前作を彷彿させながら楽しめる。
他の作品もそういった点が多くあるので是非『鴨川ホルモー』読了後に読んで頂きたい。
印象的だったのは長持の恋
面白可笑しく時に馬鹿馬鹿しいティストの万城目氏の作品のなかで唯一(苦笑)
しんみりと甘く切ない恋愛エピソード。
この作者はこんな作品も書くんですねーとちょっと驚きであった。
でもなんだかとっても好きだ。こういう切なさは胸に染み込んで、とても良い。






以下はネタバレ。









やはり言っておきたいのは同志社大学黄龍陣で明かされる芦屋の元カノである。
途中で「ん?」という部分から推測されるのだが、やはりそうであったかー!
『鴨川ホルモー』では「元カノはまだ芦屋に未練があるのだな」というかのように
描かれていたが、彼女は彼女で主張したい事もあったろう・・・
「ンなわけねーだろ!!」と。(爆)
芦屋の彼女になるのだからどんなチャラ娘かと思いきや、ちゃんとした
芯の強い子でしたね。憧れの教授を目指して大学受験するとは志が高い
・・・と、志の低い自分にとってはある一種の尊敬を感じる。
しかしまぁ、彼女もかわいそうな子であったんですねー・・芦屋は
彼女視点でも傲慢で身勝手な野郎だった訳だ・・早良京子と良いカップルだね。
元カノである巴と芦屋が一緒にいる場面を早良京子に発見され、
憤然と去っていく彼女を見送りながら(その後の早良京子については『鴨川ホルモー』
参照すべし)
項垂れてしまう芦屋。やや哀れに思った巴は慰めに入るのだが、その時芦屋
から放たれたのは「何で俺と会っているんだよ」と、巴を責めるような言葉だった。
これに巴は激怒。(水だから物だか忘れたが)投げ
怒りの罵倒を当てつけて芦屋の元から去っていった。
これは彼女を全面的に支持。
本当に、全く、とんでもなく嫌な野郎である。芦屋今まで以上に嫌いになりました。
元カノに会っていたのは自分のくせに元カノのせいにするなんて
信じられないくらい身勝手でしたね。
一番好きなのは長持の恋
何と時空を越えての文通である。
"オニ"が登場するこの世界ではありえる事ではあるかもしれませんが、
結構恋愛路線に進みましたね。
う~ん、意外だ(何度も)

文通相手であるなべ丸はあの有名な織田信長の臣下ではないか?
その考えが確信に変わって珠美は焦る。
現代では織田信長の末路を知っているが故に、急いでなべ丸へ危機を知らせようとするのだが------
なべ丸は最期珠美にメッセージを遺して二度と板切れに
応える事は無かった。
うぅ・・とても切ない涙を誘う話でした。自分は結構感動してしまった。
さらに驚くべき事はそのなべ丸が遺したメッセージが
何と・・高村のチョンマゲにあるとはー!
「そこにくるのか!」と思いましたけど
さらにそのチョンマゲを切った後のエピソードが『六景ホルモー』冒頭に繋がるのだから
これまた粋(?)ですねぇ。
面白くて馬鹿らしい、とても笑える「ホルモー」、最期にしんみりさせて頂きました。
珠美と"なべ丸"の未来に幸あれ




Posted at 02:00 | 万城目学 | COM(0) | TB(0) |
2010.09.20

鴨川ホルモー

鴨川ホルモー
鴨川ホルモー鴨川ホルモー
(2006/04)
万城目 学

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『鹿男あをによし』同著者の『鴨川ホルモー』読了しました。
『鹿男あをによし』が面白かっただけにちょっと期待して読んでみたら、
予想以上に面白かった!!
最初やはり疑問に思うのは「ホルモー」ですね。何だこりゃ?と思いつつ読み進めて
いきました。「ホルモン」ではなく「ホルモー」の謎。
京都を舞台に大学生活の青春を一風変わって(笑)エンジョイする学生達の物語。
笑いあり、恋愛あり、ホルモーありです!
主人公は二浪してやっと京大生となった安倍という男子学生。
京都の葵祭の帰りにとあるサークルの勧誘を受ける。友人の高村と共にチラシを受け取ったが
どのような内容か詳細な部分は説明されておらず、ちょっと顔をだしてみるという軽い気持ちで
新歓コンパに参加。しかし、そこで安倍は早良良子という女性に一目惚れをしてしまう。
詳しく言うと早良京子の鼻に一目惚れである(笑)どうやら鼻フェチらしい。
胡散臭くとも早良京子に会えるという想いからサークルへと入ることになった安陪。
そのサークルこそ京都大学青竜会。
他に京都産業大学玄武組・龍谷大学フェニックス(旧・朱雀団)・立命館大学白虎隊と
周囲の各大学にも同じ「ホルモー」サークルが存在し、大学ごとの対抗戦を行う競技それが
「ホルモー」である。
競技内容と言うと・・簡略化すれば"オニ"を使役して戦う競技。
オニは20cm程の顔の中心に茶巾絞りの"絞り"のような突起があり、目や鼻は無い。
襤褸を纏って各々の武器を持って相手のオニと戦うのだ。
1チームは10人で構成され、各人100匹ずつ1チーム全体で1000匹のオニを使役し
オニ語を発して攻撃部隊と補給部隊に分かれて攻守を行う。
特に決まってはいないが、女性が補給部隊を担当するのがセオリーとされている。
補給物とはレーズン。弱って凹んできてしまったオニの"絞り"部分にレーズンを詰め込めば
オニは復活する・・・・ようだ(苦笑)
最終的に相手のオニを全滅させるか、代表者を降参させること、つまり代表者が
ホルモオオォォー」と叫んだら終わりである。

全く何が何やらわからないが、これが「ホルモー」であり、深く考えてはいけない。
素直に「そういうものだ」と可笑しく受け流して読めばOK!とっても面白い。
この「ホルモー」という馬鹿馬鹿しく面白い競技もそうだが、自分としては時折織り込まれ、
遂には決定的な事態へと持ち込む恋愛模様も好きだ。
鼻フェチで弱腰の安倍と突如チョンマゲになる帰国子女高村
凡ちゃんスタイルで無口の楠木ふみ、安倍の想い人(鼻)早良京子と
一回生京都大学青竜会リーダー的存在芦屋などなど・・。
個性豊かで巡る恋愛模様は必見。





以下はネタバレ。





『鹿男あをによし』と同じように人ではない生き物達が表裏一体のように存在し、
活躍している設定はとても似ていますね。
『鹿男あをによし』では実在する鹿が実在しない人間言葉で喋るという設定でしたが
今回はオニというオリジナル生物が登場する。(生物と言っていいのか不明だが)
彼らオニを操るというのも面白いし、操るにはオニ語を駆使しなければいけないのもイイ☆
「ぐああいっぎうえぇ」(進め・攻撃の際の基本語)や「ふぎゅいっぱぐぁ」(止まれ)など
言うのは結構苦しそうであるが。
オニが完全に倒されるとき「ぴゅろぉ」と鳴くのは畠中恵作「しゃばけシリーズ」の
家鳴に似ていて可愛く思えてしまった

恋愛については最初っから早良京子が気に食わなく、凡ちゃんこと
楠木ふみが気になっていたのだが読み終わっても印象はそのままでしたね。
最も、凡ちゃんとすっげぇ好きになりましたが!
最初は視点である安倍と同じく、彼に対して敵意めいたものを持っているかと思いましたが
高村の失態からサークルに顔出さなくなった安倍を心配して現会長であるスガ氏を
連れてきた時点でなにやら予感をしていた。
そして決定的なのは・・やはり17か条ホルモーだ。
早良京子の失恋、リーダー的存在であり彼女の彼氏である芦屋への反発から
1グループを5人ずつ二分割して対決するという異例のホルモーを発動した安倍。
1グループ対校戦をわざわざ分かれさせてしまう事は勿論無謀であり反発を生む。
何より5人ずつに分けるという事は少なくとも5人の賛同が得られないと元も子もない
状態だし、ボンクラな安倍より驚異的な強さを持つ芦屋に付くのは自明の利である。
今まで隠してきた早良京子への想いを打ち明け、ありのまま正直に話した安倍の想いを
尊重してくれた高村はその17か条ホルモーに同意。
しかし、5人集めるにはあと3人必要である。
そこに現れたのが三好兄弟引き連れた楠木ふみだった。
元々芦屋の傲慢さに反感を持っていた三好兄弟を電話で説得し
安倍と同じグループへと加入、これで無事5人揃ったわけである。
しかも、今まで補給部隊に居た彼女が思いがけず戦闘の見事な采配をした事は
驚きと共になんてオイシイ設定だろうと思った。カッコイイぞ!!名軍師である。コーメー

当時安倍は何故凡ちゃん・・基楠木ふみはそこまでしてくれるのか疑問に思う訳だが・・・・・
まぁ、何とも凡ちゃんの一直線で健気な事か・・愛い奴よ☆

後に明らかとなるのだが、彼女は安倍が早良京子に一目惚れした時と同じくして
安倍に一目惚れをしていたらしい。
それ以来甲斐甲斐しく(?)彼を心配し、助けてきてくれたりしたのだ。
この17か条ホルモーもそうだが、安倍が失恋して"物忌み"と称して
一人部屋へ引き篭もった時も
実は彼女が心配して二度やってきたことも(ほんのり)明かされる。
極めつけは、明日ついに芦屋グループと対戦する事になった日安倍は冗談交じりに凡ちゃんへ
「もしかして芦屋に気があったりして」と零すシーン。
その言葉にキレた楠木ふみはついに安倍への想いをぶちまけ、渾身のビンタをお見舞いする。
この時の彼女の気持ちは推して知るべし。
全身を使って放たれた「安倍のアホッ」は切ないほどに響きました・・
この一言に彼女の気持ちが全て現れているのではないかと。

勝敗も彼女の名軍師振りにより見事勝利を収めました。
表面的に言うと反則負けでしたが、実質には勝利ですとも!!(爆)
今後彼らとホルモーがどうなっていくのか・・楽しみです。



以下はDVD版『鴨川ホルモー』ネタバレ感想になります。未鑑賞の方はご注意下さい。

原作『鴨川ホルモー』が好きになってすぐ借りてしまったDVD『鴨川ホルモー』。
鴨川ホルモー [DVD]鴨川ホルモー [DVD]
(2009/10/07)
山田孝之栗山千明

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ずっと前にCMで見たときは「何やらわからん映画があるな」
としか認識していなかったのですが、ここにきてようやく「何やらわかる」ようになりました(笑)
主演安倍役は山田孝之、凡ちゃんこと楠木ふみは栗山千明、チョンマゲ高村は濱田岳。
山田孝之・栗山千明お二人は知っていましたが濱田岳という人は初めて(失礼;)
栗山千明の凡ちゃん振りにワクワクしながら鑑賞しました。
一言で言うと結構満足、な映画ですね。
一番見たかったのは「引継ぎの儀式」(でしたっけ?)。
文章では微かにしか伝わらなかった歌や踊りが映像で見られたのは嬉しかったー・・
けど、まさか本当に脱ぐとは(爆)可笑しさを伝えるには良いが
別にパンツ穿いていてもOKだぞ。

この映画で一番不満だったのは・・安倍ですねー。
脚本ー!!と唸ってしまう位安倍の性格が悪かったです。
早良京子に対してしどろもどろになる様は可笑しくて良かったのですが、凡ちゃんい対する
態度とか高村に対しての態度が非常に悪いものでしたね。
17か条ホルモーに高村を誘う時も、原作では安倍が自分の正直な気持ちを打ち明けて
仲間となるのに映画では以前高村が起こしたホルモーの失態をネタに半ば脅して
引き込む感じで・・・非常に後味悪い。
凡ちゃんに対しては「何だお前かよ」みたいな冷徹なる態度。ムカツクー!!
早良京子へとの落差が激しくて結構幻滅しましたね・・確かに恋する相手との態度が
違ってしまうのは判りますが、恋の相手じゃない人間に対して冷徹なのは
人間としてどーなんだ、と思います。原作ではその辺穏やかだったので好印象でした。
他の不満としては、「原作知らなければ意味わからないんじゃないのか?」という点。
単なるサークル競技の対戦で突如京都の空が暗黒となっていくのは突拍子過ぎて
よく分からないんじゃないかなー・・・と。
唯でさえ原作未読の人は「ホルモー」を理解する方に頭を巡らせているだろうから(苦笑)
何故か「べろべろばあ」の酒屋の主人が危篤だし。

映画として良かったのはまず、先述した「引継ぎの儀式」もそうだが総じて
「ホルモー」を映像として見れた事ですかね。
オニは原作を忠実にCG化しているようで良かった。
しかもそのオニを操る人物の個性を持ったオニというのがまたイイ
凡ちゃんオニは皆丸メガネだったのはかなりウケる。
無かったとしても良い演出だったと思いますな。
「いざ、勝負!」
と競技開始時に対峙するシーンはお気に入り。映像ならではの緊張感と面白さ

後はオニ語を発する時にポーズを決めること。
これも原作には無かったのではないかと・・オニ語はあるけどポーズまでは・・
このポーズがいいですね!!凄くいい味を出していて
「ホルモー」に一種の"華"を添えていました。
闘うのはオニだとしても、競技をする上で身体を動かす事は映えますし。
「ゲロンチョリー」(潰せ)がイイ
オニ語は忘れちゃいましたが、武装せよ(←一寸違うかもしれないが、意味はこんな語です。)も好きです。
太極拳にも似たこの動きはちょっと格好良く見えました。

一番良かったのは凡ちゃん、栗山千秋役者ですね!
凡ちゃんスタイルも決まっていましたし、彼女の「ゲロンチョリー」(潰せ)は一級品☆(ぇ)
原作よりグイグイ出てきたのは少し驚きですが、彼女の一目惚れ(予想)シーンは
「凡ちゃんならこんな感じだね!」という位ハマってました。
一見するとしなくても・・ガン飛ばしているとしか思えない程の鋭い眼差し。

他原作には無かったであろう凡ちゃんエピソードとして良かったのは

理工学部なのでちょいちょい安倍部屋にある電化製品を修理しようとする設定。
自前の工具もっているし(笑)
安倍の"物忌み"中アンパン土産にやってきては、反応ないドアに対して蹴り入れる
安倍に告白するシーンも原作にない「ばかやろーケーキ買ったんだぞー」と
叫びながら自転車で去る

というシーンですかね。
自分としては告白は雨の中「安倍のアホッ!」と叫んで欲しかった部分ではありますが
映画での安倍性格が悪かったので良しとする(再度)。

「ホルモー」で凡ちゃんの名軍師っぷりがかなり少なくなってしまったのは残念だが、
早良京子に宣戦布告し、突如戦闘へと突撃していったのは勇ましくてさらに彼女の
「ゲロンチョリー」が沢山出たのでこれも良しとする。
と、まぁ全体的にDVD版『鴨川ホルモー』は良かったという感想です。
凡ちゃんこと栗山千秋氏を見るだけでも価値はあると思います。

京都大学青竜会の部室がレーズン段ボール箱で埋まっているのもご愛嬌☆
Posted at 23:02 | 万城目学 | COM(0) | TB(0) |
2010.07.11

鹿男あをによし

ドラマ化にもなった有名作品『鹿男あをによし』読了。
鹿男あをによし鹿男あをによし
(2007/04)
万城目 学

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研究員から期間限定で奈良の女子高の教師となった"おれ"。
就任初日から担任生徒の堀田イトを敵に回してしまい、同時に
クラス全体からからかわれるなど胃に悪い学校生活を送っていた。
そんなある日、突如奈良公園に居る鹿が近づいてきて



「さあ、神無月だ――出番だよ、先生」



奈良の歴史が根強く、情景に彩られながら日本を救うファンタジー☆
奈良に住んでいる方や、奈良・日本歴史に詳しい方ならきっと倍面白くなるであろう作品ですね。
聞いたことや見たことのある歴史言葉が出てくるのだけど、疎い自分にとっては
「へぇ、そうなんか^」という感想のみ
歴史だけでなく、神話・伝記も重要視しているのでどこか神秘的な雰囲気を
纏っているのも魅力でした。

しかし、一番の魅力はやはりその構想。

突如鹿が人間言葉で話しかけてくるというのにも"面白さ"を感じるが、
実際読んでみると様々な設定や構想が絡まっていて読み応えがある。
参考として:
鎮めの儀式 [編集]
地中には大鯰がいて、時々大暴れをして災害を起こすという言い伝えがある。卑弥呼(ヒミコ)に仕えていたという奈良の鹿、京都の狐、大阪の鼠は卑弥呼の死後、1800年に渡って目の力を使い、大鯰が暴れるのを封印していた。彼らは60年に一度、神無月になると、「運び番役」と「使い番役」の人間を介して、目を神の目が届かない場所に遷し、また自らも目の力を手に入れて鯰の動きを鎮める。この儀式は満月の夜に行われなければならず、満月以外の場合では目の力が衰え、封印に時間がかかるという。そして、神無月に儀式が行えなかった場合に日本全体が大変なことになってしまう。約300年前には鼠が「使い番」をなかなか決めなかったため、満月の夜に儀式が行えず、人間世界が大変なことになってしまったという。

大和杯 [編集]
奈良、京都、大阪の女学館三校にて行われるスポーツイベント。学校創立の60年前(ただし史実では戦後すぐのこの時代はGHQによって学校における剣道は禁止されていた)から続いていて、毎回オリンピック並みの盛り上がりをみせる。元は剣道部のみの交流戦であったが、現在はバドミントンなど他のスポーツも行われている。しかし、この名残で剣道部は優勝カップではなく、鹿、狐、鼠があしらわれたプレートが使われ、形状から「サンカク」と呼ばれている。大会は各校持ち回りで、開催校は各大会のルールの選択が自由にできる。 これまで剣道は京都の独擅場で、過去59回すべてで優勝している一方、「おれ」が顧問を勤める奈良は、部員が3人しかいない弱小チーム。これまでは剣道の経験がない教師が他の部活と顧問を掛け持ちしていた。

(by Wikipedia)

日本の歴史と学校の伝統行事も場面場面で息が詰まる緊張感が張り詰められている。
自分の中では大和杯の剣道試合が一番好きな場面。此処イイなぁー

ドラマでは設定がやや難アリなので手を出していない・・・

鹿男あをによし DVD-BOX ディレクターズカット完全版鹿男あをによし DVD-BOX ディレクターズカット完全版
(2008/07/16)
玉木 宏綾瀬はるか

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(特に藤原君が女っていうのは・・・何てことしすんねん、というツッコミもの)





以下はネタバレ






万城目学氏の作品は初だったので推測ですが、なんだか日和・・・読みやすい作風でしたね。
奈良出身者か住んでいらっしゃる方なのでしょうか?という位奈良が詳しく書かれていた。
でも最終目的は「日本(世界)を救う」という非常に重いもの
"おれ"しっかり運び番の任務を果たさないと、大変なことが起こってしまう・・・。
のんびりした作風だから忘れそうだけど、「えらいこっちゃ」です。
その任務を預けるのは鹿だし。
奈良だからでしょうか・・・?
しかもその鹿がまた良い味を出していて惹きつけられる・・!!
鹿せんべいよりポッキーが好きと言うのも笑えますね。黒々とした円らな瞳と長い睫にうっとりしてしまう(おい)文章内であるように、確かに美しい動物だと思います。

主人公である"おれ"は・・・最初性格悪いんじゃなかろーかと思っていたのだけど、
読み進めるうちにそんなことはない、と思わせてくれましたね。
何といっても弱小剣道部を(目的はともかく・・)必死に応援する場面は「先生ー!!」と叫んでしまうほど(苦笑)
最後は本当格好良いことしたし・・・偉いなー。堀田イトもキュンときちゃったの判るね(ぇ)

そんな堀田イト。剣道がかなりの腕前っていうのは意外ー・
でもそのおかげで名門剣道部と死闘(?)を繰り広げたのは迫力満点!!
こっかよかったでやんす
彼女最初は脇役の位置かと思っていたけど、中盤から重要人物に浮上。
そして最後は"おれ"の呪いを解いてくれたし!
その場面は少女漫画チックだけど・・・まぁ面白いからよしとする。

結局最終目的である「世界を救う」事は、地下に棲む鯰を鎮めることだった。ハッピーエンドでめでたしめでたし、ですな。

任務も終わり、先生期限も切れた"おれ"の今後はどうなるのか・・・。
一寸気になる所ではありますが、また先生やってくんないかなぁ、と感じました
Posted at 21:15 | 万城目学 | COM(0) | TB(0) |
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