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2013.02.02

イノセント・ゲリラの祝祭

海堂尊氏、田口・白鳥シリーズ『イノセント・ゲリラの祝祭』読了ー!
実は随分前に読み終わっていたにも関わらずまだ書き込みしていなかったのか自分・・な状態。

イノセント・ゲリラの祝祭イノセント・ゲリラの祝祭
(2008/11/07)
海堂 尊

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宗教法人「神々の楽園」から出たリンチ事件。
その被害者遺族に偶々遭遇(?)し首を突っ込んだのは優秀な警視正でもあり"電子猟犬(デジタル・ハウンドドッグ) "の異名を持つ加納警視正。
宗教絡みで何やら胡散臭い事件と睨んだ加納警視正は「神々の楽園」リンチ事件の捜査にあたる。

一方、例によって(笑)院長室に呼び出された田口講師。またもや高階病院長に厄介事を押し付けられそうな予感-----

そして見事に的中してしまうのであった。

その厄介事は厚生労働省主催の会議出席。
厚生労働省にはご存じ、ロジカルモンスター白鳥が在籍中。
そもそも今回の会議出席は彼からのご指名で逃れられない事を悟った田口は渋々受諾することとなった。
その会議に出席した田口は「官僚世界」と「現実医療」の差をまざまざと見せつけられることになる。

相変わらず医療現場に鋭く切り込んでいく作家ですね。
以前は現職の医師だったのだから何より現場っていうものを知っているだろう・・たぶん。

田口講師が出席した"医療関連死モデル事業"から"医療事故調査委員会創設検討会"へと発展。
何やら長くてよく判りませんが、出席者は医療事故をうやむやにしようとする者、医療事故を法律から、メディアから見ようとする者、そして何より医療事故被害に遭った遺族も出席している。
今後医療事故とどう向き合っていくのか云々を話し合う場ではありますが・・・もぅ官僚の五月蠅い事うるさいこと・・。しかも身のある事は何一つ言いだせないのだからスゴい。うん、ある意味これスゴいね。

新キャラクター ひねくれモノ彦根新吾、香水臭い西郷綱吉なども登場し(まぁ他の作品に登場して読んでいないだけかもしれないが・・・)ごっちゃごっちゃになりながらも相変わらずのモンスター力を発揮した白鳥や、行燈顔で巻き込まれながら意外と上手く立ち回る田口センセイらが色々活躍(?)する。

リアルな医療現場の状況と不必要なファンタジー詩的表現が入り混じる作風は相変わらずのようだ・・
自分としては登場人物田口センセイ、白鳥モンスター、高階病院長、藤原さんが好きなので楽しめるし、自分では決して見れないけれど知っておいて損は無い「医療」を見れて面白い。
実は加納警視正も好きだ。あのキャラクターは大好きだ(笑)

新キャラクターである彦根は正直好きではない。
何だろうな・・・やっぱ気障っぽい言い回しや自分だけは優れた人間だという匂いだろうか?
どっかで見た事あるキャラクターなんだよなぁ・・・
あ、天城雪彦・・・だ。同種。(爆)

今回は特にミステリー色が無かったのでネタバレは無し。
田口・白鳥シリーズファンなら普通に楽しめるかなという印象であった。





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Posted at 20:00 | 海堂 尊 | COM(0) | TB(0) |
2012.10.20

ブレイズメス1990

海堂尊氏『ブレイズメス1990』読了ー。
同著の『ブラックペアン1988』続編に当たる作品ですな。

ブレイズメス1990ブレイズメス1990
(2010/07/16)
海堂 尊

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東城大学医学部付属病院の研修医となった世良雅志が出世(?)して
垣谷医師と共にニースで行われる国際学会へ行く事となった。
学会の発表を何とか終えた垣谷であったが、その後学会の
プログラムで組まれていた講義、モンテカルロ・ハートセンターの天城がドタキャンするという騒ぎが起こった。
世良は慌てる。実は彼は病院長である佐伯教授から「天城に必ず渡すように」と
手紙を渡す密命を与っていたからだ。渡すまで帰る事は禁じられていた。
世良は何とか天城の居場所がモナコ公国のモンテカルロにあることを聞き
垣谷と現地で出会った、新年度に入局してくる駒井亮一と共に向かう。
そこで三人は天城がとんでもない人物だと知る。
患者に手術代金として保有資産の半額を謝礼として要求、しかも患者の運は
シャンス・サンプルという1/2確立のギャンブルで決め手術するか否かも決めているのだという。
そんなやり方に唖然とする三人・・そして患者の命を軽率に扱っていると怒りを露にする垣谷。
さらに世良が預かった佐伯教授の手紙にはそんな天城を
"桜宮心臓外科センターのセンター長に推挙する。"というものだった。
しかし天城は日本に帰国する気もセンター長になる気も無かった。
世良は天城の手術を目の辺りにし何とか彼を日本に連れて行きたいと思うのだが、
天城はやはり動く気が無いらしい・・・
しかしある時、突如天城は世良と共に日本へと向かうと言ったのだった。
予想した通りだが、天城は黒崎・高階らを含めた周囲の人間から反感を買ってし
まう・・世良はそんな天城のお目付け役に任命されてしまうのだが・・。
前回は高階講師に振り回された病院が、今度は天城という凄腕ドクターに振り回される羽目となる。
この作品ではあれだけ抜きん出ていた高階が霞んでしまっているのが残念。
後に東城大学医学部付属病院長となる高階もこんな時期があるんだねぇ。
この作品はやっぱり『ブラックペアン1988』を読んでから手に取ったほうが良いと思う。後出来るならこれまでの海堂氏作品も、かな。
どの作品も少なからず繋がりがありその繋がりが判らなくても楽しめる作品になっているだろうが、やはり判っていればより面白いと思う。
(伊坂幸太郎氏もそんな感じですが・・伊坂氏作品よりも他作品の繋がりが濃い気がする)
『ブラックペアン1988』と同じくらい『螺旋迷宮』は読了しておきたい所だ。
登場人物は多くないけれど、過去の登場人物は色々と絡んでくるので
何処のどういった人物なのか忘れると痛い作品かな。
何となくは覚えているけれどー・・誰だっけ?みたいな人が多い(爆)
海堂氏の作品は立て続けに読む方がいいのかな・・・。
作品自体は波乱の川下り、といった風に怒涛の速さで流れていく印象を持った。
天城という爆竹のような異分子が病院に入ることで、世良だけではなく
猫田主任・佐伯教授以外が呑みに呑まれていった感じ。
手術の腕は天下一品だけど、性格に難あり---という人物。
この人物像、海堂氏作品中で多いなー・・医者ってそうなのかな?(爆)
全体的な流れと渦に巻き込まれる病院内の数々の出来事は
読み応えがあるし、医療小説としてとても面白いと思う。
でもなぁ・・やっぱり・・う~ん・・
以前も海堂氏作品の感想で書いた気がするのだが、どこか鼻に付く言い回しが好きじゃない。
天城が世良の事を"ジュノ"と呼ぶ点も
世良をからかっているのと、海外暮らしだったからこその呼び名かと思うのだが
・・・いいおっさんが真面目な顔して若い男を"ジュノ"って呼ぶのって
海外はどうか判らないが・・日本ではかなり格好悪いっていうか
「変なアニメの見すぎな人」に思ってしまう。
医療の世界や手術に対する価値観等を、いちいち異世界じみた抽象的表現をする
のも・・・折角作品を通して経済的・国際的から見た医療をリアリティを持たせ
て、世間に「危機感」さえ抱かせる作品なのに何か勿体無いなぁ・・・。
それとも医者ってあまりの忙しさとあまりの目のあたりにする「現実」にどこか
妄想癖というか、詩的表現をすることでバランスを保っているんだろうか?
一般の会社でこんな風なしゃべり方とか"ジュノ"みたいな呼び名で呼ぶ人とかいるのか?いないよなぁ・・・
少なくとも自分は見たこと無い・・・渾名で呼ぶ人はいるけど・・ちょっと違う。
海堂氏独特の言い回しかもしれないしな・・・うん。
そういった点が気にならなければスラスラ読めると思う(爆)
ミステリーではないのでネタバレは特にないけれども・・・
一応読み終わっていない人用に、ひと段落置きます。
実際の医者心理はどうなっているのだろう?
とつくづく感じた小説だった。
海堂氏の小説を読み始めて、「あぁ医者ってドラマ等の医者と違って
結構淡々としているものなんだな。患者や家族の感情とか意思とかに
左右される事って少ないんだ。」と感じ始めた。
ドラマやテレビなどで登場する"医者"は・・・なんだか良くも悪くも感情的に描かれている。
前はそんなものだと思っていたけれど、海堂氏の医者・医療を見てると医者(医師)像が変わってきた。
今回も天城は博打感覚・金次第で患者を手術するか否かを決める、というトンデ
モ医者だが・・・これが一般の人から見た「トンデモ」と医者側から見た「トン
デモ」は少~し違うのではないだろうか?
色々な医者はいていいのだが、金次第で患者を手術しない・する を分ける医者は正直ムカつく。
・・・が、冷淡でも変わり者でも病気や怪我をしっかり治してくれる医者か、優
しくて思いやりのある医者でも治せない医者-----
自分や大事な人が難病になった時、どちらに出会いたいかと言われれば・・・
正直前者だと思う。
冷淡で偏屈でもいい、変わり者でもいい、治してくれ・・と。
両者を兼ね備えた医者がいれば越したことないけども(爆)
ただ、この天城はまず病気に対して真摯に向き合っていないので
医者として間違っているんじゃないかと思う。
患者の運と財産に賭ける手術は確かに一理ある事を言っているが、
「何故お前は医者をやっているんだ?」と思う。
第一、患者の運に賭けるのならば天城に手術されようがされまいが
助かる人は助かるし、助からない人は助からないんじゃないの?
人の生き死には全てが運であり運命だと思う。
壮絶な辺境の地で生き延びた人も居れば、いつもの街・自宅などで
転んだだけで亡くなってしまう人も居る。
人の運に賭けて自分が働く・働かないと決めているなら
命と直結しない職業でやってろ、という感じ。

あ・・・自分天城の事気に食わなかったんだ(爆)

世良もここからどうやれば『極北クレイマー』で登場する位置になるんだ?という所で終わってしまった・・・
花房ちゃんともまたいい感じになっているけれど先を知っている読者としては
いつ、どうやって別れるんだろうねぇ・・・としみじみするばかり也。
Posted at 22:01 | 海堂 尊 | COM(0) | TB(0) |
2012.08.12

極北クレイマー

田口・白鳥シリーズではないけれど、どこかで繋がっている海堂尊氏の作品『極北クレイマー』読了!

極北クレイマー極北クレイマー
(2009/04/07)
海堂 尊

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この作品については同著者でちょいちょい語られていましたな・・・

あらすじは抜粋ー
極北大第一外科の八年目の医師・今中良夫はとある事がきっかけで、財政難の極北市にある「極北市民病院」に赴任する。そこで非常勤として雇われた今中は極北市民病院のずさんな実態を目撃することに。病院内の環境は不衛生、病棟スタッフ達は怠慢、そして病院の経営は極北市の「赤字五つ星」に数えられるほど悪化していた。唯一真っ当なのは人徳があり産科医療を一人で支える産科医師の三枝久広だが、以前手術中に妊婦が死亡する事件に見舞われ、医療事故と断定される可能性も浮上していた。

そんな病院で、病棟スタッフに白い目で見られながら病院の改変に地道な努力をする今中の前に、派遣として皮膚科医の姫宮香織がやってくる。姫宮の影響力が呼び起こした嵐は病院を少なからず変えていくが、水面下では医療ジャーナリストの西園寺さやかが久広の事件で死んだ妊婦の遺族の広崎宏明を巻き込んで暗躍していた。

そして極北市民病院で医療の根幹を揺るがす非常事態が発生する。

(by Wikipedia)


田口・白鳥シリーズは勿論、『ジーン・ワルツ』『螺鈿迷宮』を読んであった方が良いかもしれませんなぁ。この作品でもちょいちょい他作品の登場人物が出てくるので、全く知らない人は「え?何?なにのこと?」と思う所がある・・・・・かもしれません(爆)
語り手である今中は初めてかな・・彼が主人公として極北の病院経済問題を次々と浮き彫りにしていく。察しの良い人ならすぐ気づくかもしれませんが、モデルはあの夕張市だそう。地域医療の問題についてかなり現実に近い事を描いているのではないだろうか・・・。

自分が読んだ感想としては・・・まぁ面白かったのですが、地域住民がイラついたかなー・・この辺りはフィクション(であって欲しいが・・多分一部はノンフィクションかと思う)な人物達が登場するが、本当もどかしい!経済に対しては致し方ないとはいえ・・医療(回診とか)に対しての姿勢が怠けきっているし、何かと理由を付けて問題解決に動いている人が居ない。
でも正直、自分が同じような状況でも大きな動きをするかというと・・自信なしでもアイツよりはマシだろう、というのは何人かいた(爆)
今中は赴任した当初から極北病院の実態に唖然としたものだが、段々そのやり方に慣れてきてしまっている人物・・・所謂熱血でも冷徹でもなく、"普通"の医師である。それでもこの病院医師や看護師に比べるとマシな方。市の経済状況からも市役所の人間がやたら口出してくるのもイラつくし、病院関係者の「やる気ないくせに難癖は一人前以上」にもイラつく。一部まともな人はいるが・・・これでは入院している患者達が可哀想だった。
最初はそんなでイライラしていたけれど、途中乱入
来たっ!姫宮だッ!!!
いやー、ここで自分のテンションは上がりましたね(笑)
『螺鈿迷宮』や『ジェネラル・ルージュの凱旋』読んだ人はわかってくれるかもしれないが・・彼女が来た以上、「絶対に何か巻き起こる」事は間違いないですな!
事実、そこから極北病院は姫宮嵐が巻き起こった。
いやー、この辺りは本当に楽しかったな
彼女の天然っぷりと優秀っぷりと爆弾っぷりが最高である。姫宮好きだな。
彼女が去ってしまってからはちょっとつまらなくなってしまったが・・この作品には続きがある・・?ようなので機会あったら読んでみる事にします。









Posted at 20:07 | 海堂 尊 | COM(0) | TB(0) |
2011.07.09

ジーン・ワルツ

海堂尊氏『ジーン・ワルツ』読了しました!
実はこれは某所で流れていた映画の予告で発見した作品で
海堂尊氏作という事で読んでみる事にしました。
主演は菅野美穂でしたね。まだ映画は見ていません。

ジーン・ワルツジーン・ワルツ
(2008/03)
海堂 尊

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今回の作品は田口・白鳥シリーズとは違いますが、世界観は同じですね。
産婦人科学や代理母出産を題材に、代理母出産疑惑が絡んだミステリー作。
妊娠についてご興味のある方は読んでみるといいかもしれません。
この本を通して著者が訴えたい事は色々ありますが、自分が一番印象的なのは
赤ん坊が五体満足で生まれてくることは奇跡だ
という事でしょうか・・・
これまでにも妊娠中の注意点や、出産における危険性について
チラホラ聞いていましたが(医師が書いたせいか)より強く感じました。

だって、赤ん坊が五体満足で生まれてくることが奇跡だとしたら
周囲の人たちを見て「奇跡多くね?」みたいに思っていたので(爆)
でもこういった妊娠・出産の危険性を間近で見た人達にとっては
かなり違った見方なのだと思います。
この本ではそういった「何故奇跡なのか」を教えてくれるものというか・・・
具体的に子・母体にどういった危険性や認識不足があるのかを語っています。

主人公は帝華大学医学部産婦人科学教室の女医、曾根崎理恵。
不妊治療のエキスパートであり、「クール・ウィッチ(冷徹な魔女)」との異名を持つ。
彼女が所属するマリアクリニックは近々閉鎖の予定で、最後の妊婦たちを出産まで立ち会ったらクリニックは終わりを告げるのですが・・・・・
そこに通う5人の妊婦たちや曾根崎理恵が持つある「野望」ともいうべき
"出産"を軸に物語は進んでいくのですね。

曾根崎理恵が学校の講演や患者達等を通して語られる"出産"は
本当に色々な要素が重なって、やっと産まれてくるのだなーという事を
感じさせてくれます。
"出産"って思った以上に大変なんですね。
ポンポン産んでしまう人もいるのになぁ・・・世の中って複雑。

内容は重くて現実的なものですが、曾根崎理恵の行動は結構非現実的。
こんなことは・・・まぁフィクションだよね、みたいに。
海堂氏作品としては珍しく、あまり好きになれなかった作品・・・
テーマはとても良いし、内容も読みやすかったけれど曾根崎理恵があまり・・
同じく医師として登場する清水ってのも嫌いですね。
内容は良かっただけに・・う~ん・・・














以下はネタバレ。













この本のテーマは"出産"ですが、奥にあるテーマは"代理母出産"でしょうか。
近年でも大きく取り上げられた代理母。
これはどうなんでしょう?どういった物議が醸し出されたか詳しくは知りませんが、卵子提供と代理母の位置で色々ありそうですね。
自分としては「そうまでしても子供が欲しいと願う母性が素晴らしい」と思いますが、中々現実は上手くいかないようで、妊娠したくない人が妊娠してしまったり妊娠したい人が不妊治療で苦労していたりと・・複雑に絡み合っていますね。
今回クリニックで登場する5人の妊婦たちはそれぞれの環境・立場が色々なので色々な「事情」が描かれています。その「事情」が現代社会で取り上げられる問題点と重ねているようで、すごくリアルですね。
同じ女性として、そして自分自身も経験者とした目線を持っている筈の曾根崎理恵が、そんな妊婦たちを見る冷静な目には好感を持ちました。
それ以外は好きになれませんでしたけどね・・・・・・。








Posted at 20:35 | 海堂 尊 | COM(0) | TB(0) |
2011.06.05

ブラックペアン1988

海堂尊氏『ブラックペアン1988』読了ー。
これは田口・白鳥シリーズとは違い・・・ますかね。たぶん(ぇ)

ブラックペアン1988(下) (講談社文庫)ブラックペアン1988(下) (講談社文庫)
(2009/12/15)
海堂 尊

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主人公<語り手>は世良雅志。
東城大学医学部付属病院総合外科学教室(佐伯外科)に入局した研修医。
サッカー部に所属しており、脚は早く"俊足サイドバック"とも呼ばれていた。
合否判定を待ちつつ東城大学医学部付属病院の研修医となった世良が
周囲の人間や医局など医療に接しながら成長していく物語、でしょうか。

田口・白鳥シリーズを読んでいる方なら若かりしあの人やこの人を
何度も見かける事になると思います。
注目すべきは、この物語の中心人物ともとれる
帝華大学で第一外科教室の助手から総合外科学教室に赴任した新任講師で世良の指導医となった高階権太
!!そう、現在は東城大学医学部付属病院院長として君臨しているあの食わせ者ですね(苦笑)。
彼がまだ帝華大学で第一外科教室に在籍していた若い頃の話となっており
他に垣谷雄次や黒崎誠一郎の名前も出てきて、シリーズを読んでいる者としてはクスッとさせられる事も多かった。そして勿論看護師からは藤原真琴・猫田麻里なども登場。
自分といては藤原さんと高階の関係が気になっていた所ですねー(爆)

『ブラックペアン1988』のストーリー軸となるのは"食道自動吻合器「スナイプAZ1988」"。
というのも、高階はこの「スナイプAZ1988」を医療で発展させていこうという
大きな野望を持ち、東城大学へやってきたと言っても過言ではない。
彼は難しい手術を、誰でも行う事が出来るようにしたいらしい。
そしてそれに反発する人も、勿論います。
上層部では色々な思惑と医療の現実を目の当たりにしつつ、世良は大きく影響され成長していく。
研修医の現実も垣間見えるし、彼らの過酷な現状には不安になるばかり・・・
これでは患者も安心して病院に行けないですね・・という感じ。
でもそれは医者が悪いとかいうのではなk、「現状が悪すぎる」というもの。
難しいですよね・・・政府や国はもっと「必要な所に必要な分だけ」
資金や時間をまわせないものなのだろうか?

この物語の中でもう一人注目なのは渡海征司郎という人物。
どうやらこの渡海はオペの腕は一流だが昇進は断り続け、オペがない時はいつも自室(?)である部屋で音楽を聴いたり寝ているという低落。
彼はこの『ブラックペアン1988』で一番物語性を持っていましたね。












以下はネタバレ。










高階院長、こんな"若さ"だったんですねー。
でも相変わらず基本的な性格は変わっていなかったので安心(?)
藤原看護師はこのころに高階院長の弱点が「ゴンスケ」だと把握していたし、猫田看護師はこのころから昼寝の常習犯だったのかぁ・・・。
そして、もう一人は花房美和。
彼女も若いねー。
しかもこの時は語り手である世良といい関係になりつつあるし・・・
『ジェネラル・ルージュの凱旋』を読んでいる人間としては苦笑せざるを得ない・・。せいぜい頑張ればいいさ、どうせ無駄になるけどね、うん。と(爆)
結局彼女は世良が指導する学生三人の内一人、そう!速水にとられてしまうからね!!
学生三人に注目~!!
まだまだ青臭い田口・速水・島津 登場
これは嬉しいね~。そして田口先生が失神事件もわかったし・・・。
彼ら三人が研修最後に提出するレポートはタイペン興味深かった。

さて所変わり、高階や渡海征司郎の動向。
どちらも強烈キャラだからどうなることかと思ったけれど
渡海征司郎は東城大学病院の大御所である佐伯教授に
復讐する機会を伺っているのは読めなかったなぁ。
そして最後には消息不明って・・・・。
別に消息不明にすることもなかったんじゃないかな
と思ったのは自分だけ・・?
高階も今後院長になるけれど、彼は結構周囲から反感買ってしまう
若者でしたからね、彼は佐伯教授に感謝すべきかな。(苦笑)


田口・白鳥シリーズを読んでいる人達にとっては色々面白い要素が入った作品じゃないかと思います。
自分としても、楽しめましたね。
この後から『チーム・バチスタの栄光』までの話はあるのだろうか?
ちょっと気になります。






Posted at 20:11 | 海堂 尊 | COM(0) | TB(0) |
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