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2011.01.29

6時間後に君は死ぬ

6時間後に君は死ぬ (講談社文庫)6時間後に君は死ぬ (講談社文庫)
(2010/05/14)
高野 和明

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6時間後に君は死ぬ
誕生日を6時間後に控えた美緒は突然街で見知らぬ男に声をかけられた。
一体彼は何者で、何故こんなことを言い出すのか?不審がりながらも美緒はその男葉山圭史と行動を共にする。

時の魔法使い
食うや食わずの生活を送っているプロットライターの未来。
彼女は幼い頃一度"神隠し"に遭っていた。その日彼女に何があったのか。


恋をしてはいけない日
どんな相手にもすぐ飽きてしまい、次々と恋人を変えてしまう美亜。
そんな彼女が友達の紹介で出会った"占い師"葉山圭史に「今度の水曜日だけは人を好きになってはいけない」と言われた。


ドールハウスのダンサー
ダンサーを夢見て日々オーディションを受けてはダンスの練習に明け暮れる美帆。
彼女は時折デジャ・ビュを見ることがあるのだが・・。

3時間後に僕は死ぬ
他人の未来ビジョンは見えるのに自分のビジョンは見えない圭史。
しかし、久しぶりに再会した美緒のビジョンで圭史は自分が炎に包まれる様子が見えてしまった。
自分は死んでしまうのか---あと3時間で。

高野和明氏の作品はこれで二作目。
何やら前に観たドラマと似たような内容・・
中身は連作となっており、中心は葉山圭史という青年。
どうやら彼は人の「非日常」の未来が見えてしまうらしい。その未来をビジョンといい、彼が見たビジョンを軸にしながら物語は進んでいく。
以前読んだ高野氏『幽霊人命救助隊』が面白かったため、とても楽しみに読んだ。
感想としては正直「う~ん・・」ですね(汗)
『幽霊人命救助隊』が面白かったため、期待が大きくなってしまったのが原因かなぁ・・・印象の薄い作品となってしまいました。
けれど決してつまらない訳ではなく、自分の中では物足りなかった・・という感じ。
最初の「6時間後に君は死ぬ」と「3時間後に僕は死ぬ」はミステリー色が強い作品となっていて、
他の作品は感動というか・・・心温まる作品という色が濃いものでしたね。
「6時間後に君は死ぬ」と「3時間後に僕は死ぬ」がドラマ化となっているのには驚きました!!でもまぁ・・確かにドラマ化し易い(?)作品かもしれません。観ていないので何とも言えませんが・・・葉山圭史役の方はイメージと違ったなぁA^^;)

自分が一番好きなのは・・う~む・・やはり「6時間後に君は死ぬ」でしょうか。
ラストがとても驚いたので。










以下はネタバレ。











6時間後に君は死ぬ

いきなりこんな事を言われたら誰だってビックリしますよねぇ・・というか恐怖さえ感じてしまう。
とても信じられるものではないけれど、圭史の話を聞くうちに現実味を帯びてくる美緒。
美緒は今日日付が変わる12時頃、刺殺されてしまうという。それまであと6時間------。
彼女はデートクラブというアルバイトをしていた際、ストーカー被害に遭っていた。
その時自分を多く指名してきた暗い男が怪しいと考え、
その男の元へ向かうのはいいのだが・・彼は荷物を纏めて実家に帰るところだった。
バスに乗り込む直前、彼と話した美緒は「彼じゃなかった」と確信。では、一体誰が美緒を殺すというのか?
この推理辺りがミステリーでしたね。
でも容疑者最有力候補である男が犯人ではなかった、という事が判明してから調査は難航。
そして最近街では同じように女性の誕生日日付が変わる時刻に殺されてしまう、という事件が起こっていた。
では犯人は通り魔という説が有効になったのだが---何と犯人は美緒がストーカー被害に遭った際、相談した刑事!!
これは魂消ましたねー。「お前かー!!」と(心で)叫んでしまいました。
昔こっ酷く女に振られた腹いせらしいが・・こんな奴が刑事やってんなよ!!!と、市民の訴え(爆)
刑事視点の記述があったのに全く気付きませんで・・騙されたなぁ。でも、美緒も圭史も無事でよかったです。

時の魔法使い

これはファンタジックですね。現実味は無いが、心温まるストーリーとなっていました。
感動の涙・・という感じではないですが、少し「ほっこり」する話。
小さい頃"神隠し"に遭い、一日分の記憶が抜け落ちた未来・・その謎が今明かされました。
神社か寺か忘れましたが(爆)奥にある洞穴の中で小さな女の子が倒れこんでいた。保護してみると、その女の子は面影が自分と似ている。
話を聞くうちに、未来は女の子が"自分"である事を悟り、女の子と楽しい一日を過ごす。
未来の知人として登場するのが葉山圭史であり、この時彼はビジョンを見るのではなく、
女の子を「過去」に返すとき記憶を消す手伝いをする役。
どうやら圭史は未来に好意を持っているようなのだが・・・真偽(?)は不明。
過去の自分を見ながら、今の自分を見つめる未来。
誰しも一度は考えるであろう、「過去の自分に伝えたい事は何ですか?」というメッセージを聞いた気がしました。

恋をしてはいけない日

この話は・・「人を見た目で判断してはいけないなぁ」というメッセージを伝えたんでしょうか・・。
次々と恋人を見つけてはあっさり捨ててしまう美亜。
彼女は葉山圭史に「今度の水曜日だけは人を好きになってはいけない」と言われる。
読者としては「あぁ、美亜は今度の水曜日に人を好きになるんだな」という確信を得る場面である(笑)
街を歩いていたとき、前からいかにも「ダサい」男が歩いてきた。一瞬でその男に嫌悪感を抱く美亜だったが、その直後その男は美亜の目の前で車に轢かれ死んでしまう。
衝撃のあまり呆然となる美亜にそっと手を差し伸べた男性がいた。
後は予想通り、その男性と恋に落ちるのだが(苦笑)
最後の最後で驚きの真相が明らかになる。
何とその男性は、あの時美亜の目の前で死んだ男であり
魂が他人に乗移っていたらしい。
彼に惹かれていた美亜は「彼はこんなに良い人なのに、私はあの時彼を見た目だけで嫌ってしまった。」
と反省。人を見た目で判断してはいけないと知りながらも
やはり見た目で判断してしまう事がある。
読んでいた自分も反省、ですね。

ドールハウスのダンサー

実際ダンサーを目指す人、目指していた人にとっては実体験と重なるものかもしれない話(ぇ)
ダンサーに夢を持ち、日々努力も続ける美帆だったが、中々芽が出ない・・・。
そのストーリーと同時進行で綴られる、閉鎖間際のドールハウスエピソード 二つで進行して行く。
最初はどんな繋がりがあるのか不明だが、美帆が見るデジャ・ビュとドールハウスに飾られている人形で
徐々に繋がりが濃くなっていく。
どの業界もそうでしょうが・・ダンサーになるのはやはり色々と苦労があるんですよね。
こういったダンサー・役者・音楽家等憧れの強く、芸術性のある世界は努力だけでは乗り越えられない壁がある。
天性やカリスマも大きく関わってくるのでしょう。
いや、詳しくはわかりませんが(おい)
でも、やはり「パッと目を惹く」人間性がとても強い世界だと思います。
ドールハウスに飾られた人形は、そんな世界に憧れる美帆の人生を象ったものばかりだった。
しかし、まだ起こっていない美帆の未来でさえ作られているその人形数々・・・作者は何故知る事が出来たのか?
最後は夢諦めた美帆がそのドールハウスへとやって来るのですが、明確な事はわからないまま幕は閉じる。
ちょっと不思議な物語です。

3時間後に僕は死ぬ

6時間後に君は死ぬと繋がった話。
以前命を救われた美緒は現在ウェデングプランナーとして働いていた。
そこへやってきたのは結婚式招待客の葉山圭史。
再会を待ち望んでいた美緒の元にまたも告げられたのはビジョン・・しかし、今度は圭史自身が死んでしまう
というものだった。
これも結構ミステリー色。
周囲に居る人達のビジョンと重ね合わせると、どうやらこの会場で爆発事件が起こるのだとわかった。
美緒を初め、生き残るのは僅か・・殆どの人達が死傷してしまう事が判り何とか救おうと奔走する二人。
事件のビジョンから現場はどうやら有名教授を祝う式場で起こるらしい。
爆発物は何処か、誰が爆発させるのか、どうやって防ぐのかを必死で考えながらも中々犯人らしき人物や
爆発物らしきものも見つからない。
実はこの「爆発か」まで辿り着くのがやや遅い印象・・・色々な人のビジョンを見たらすぐわかるだろうに;
結局爆発は偶々式場の一角で行っていた工事からなる
事故だったわけだが、それが判るのは爆発直前の事。
まるで時計の針が一秒一秒スローモーションで聞こえてきそうな緊迫した瞬間は読み応えがありました。
ラストはスピード感がありましたね。それに至るまでの緊張感もいきてきたのでしょう。
ドラマではそういう風に描かれたのか・・気になってきました。

でも、やはり自分としては『幽霊人命救助隊』の方がお気に入り。こちらも是非一読をー!
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Posted at 22:07 | 高野和明 | COM(0) | TB(0) |
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