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2012.10.27

倒錯のロンド

初の折原一氏作品『倒錯のロンド』読了ー!

倒錯のロンド (講談社文庫)倒錯のロンド (講談社文庫)
(1992/08/03)
折原 一

商品詳細を見る


主人公は推理作家を目指す山本安雄。
彼は作家を目指し仕事を辞めて一人、悪戦苦闘しながら月刊推理新人賞応募作品
執筆に日々励んでいた。何日悩んでも一向にアイデアが出てこなかった山本だが、
ある日書店へ行ったのを機に一気に作品を書き上げていく。
完成し、自分のマンションで事務所を持っている親友・城戸明に報告。
読ませてもらった城戸は山本の苦労を知っているだけに、自分が作品の清書をす
ると名乗り出る。
喜んだ山本であったが、作品応募の期限が迫る中城戸から一向に清書した報告も
作品も届いてこない。痺れを切らした頃、ようやく現われた城戸であったが彼の
顔面は蒼白---作品を紛失しまったのだ。
〆切まであと二週間という所で作品を失くしてしまった山本はあまりの事に呆然
としてしまう。電車で失くしたらしいという事で城戸は様々な所を探し、色々手
を尽くしたが見つからないとひたすら謝った。
しかし、苦心の末ようやく書き上げた作品を一瞬で失くしてしまった友人に対し
山本は激怒して彼を突き放した。
一方電車の網棚に忘れ物があるのに気づいた永島一郎。
持ち主は困っているだろうと届けようとしたが、ふと目にした「月刊推理新人賞応募作品」
という文字・・・そして気になり中身を読んでみるとこれが面白い!
月刊推理新人賞の賞金が工学だと知った永島はそこである企みを思いつくのだが
-----
日が経って、ようやく作品消失のショックから冷静を取り戻した山本は
もう一度作品を書き上げようと奮闘した。
以前と全く同じ小説になったかは判らないが、四苦八苦してようやく以前の作品
を書き上げた山本。しかし期限はかなり際どい所まで迫っていた。
ギリギリで駆け込んで郵送したのだが、果たして間に合ったのだろうか・・
そして心にようやくゆとりを持てた山本は、そろそろ友人である城戸を許してや
ろうという事で彼の部屋を訪れるのだが、何と彼城戸はそこで死んでいたのだ-----。
折原一氏の作品はこの作品が初、でありまだ一作しか読んでいないのだが
イメージ通りの作品でイメージ通りの作風を持っていそうだなぁ、と思った。
何だか暗くて陰湿めいた事件を描いているイメージだったので(失礼?)
この『倒錯のロンド』は暗くて正に「倒錯」している作品だという感想。
最初であるが印象的だったのは、友人山本の作品を不注意で失くしてしまった城
戸。何とか山本の作品を取り戻そうとした矢先に殺されてしまった城戸がかなり
哀れに感じた。彼としては友人が人生さえ委ね様とした作品を失くしてしまった
事だけで苦しい思いをしていた。
その作品が見つかったという知らせで大喜びをしたが、取り返す際拾った人物
(永島)に強請られてしまう。
だが友人を一人失くす位なら安いものだ、と大人しく金を用意するのだが・・・
彼は殺されてしまうのだ。
何とも悲しくやり切れないが、最期のある「事実」が判りさらに城戸に対する憐
憫が深まった。ふざけんなよ山本~。
中盤から段々と人間の狂騒じみた流れになっていき、題名の意味も深いものになっ
ていくが・・結構驚きの連続だった。
二転三転していく展開なので、人物名をよく把握しておかないと混乱してしまう
かもしれない・・・忘れかけていた人物が後半でひょっこり出てくるので慌てて
しまったり(爆)
前述した通り、一貫して暗く陰湿な雰囲気を纏わせた作品だった。
それはこの作品自体の持ち味だとは思うが、「もうちょっとどうにかならないも
のだったかね?」という思いが強くて、後味が悪い。
色々と読者を騙してやるぞ、といった展開なので驚きたい人向けかもしれない・
・・が、自分で推理したい人はすぐネタがわかってしまうかもしれないな(苦笑)










以下はネタバレ。












まずは・・・「山本安雄ふざけんなよー」である(爆)
元はといえば全部の根源はコイツであって、事態をややこしくしたのもコイツである。
月刊推理新人賞応募のために日々頑張り、友人に清書を任せたものの失くしてしまい、もう一度書き直したけども落選。
しかも自分の小説と全く同じ作品が大賞をとっており、盗作だと大賞をとった作家に嫌がらせを繰り返した挙句壊れてしまった。っていうか、壊れてた;
盗作されたと思っていたら、実は自分が盗作していたという事実・・
なのに勝手な勘違いで本当の作者に盗人呼ばわりしてどんどん追い詰めていく・
・その展開で友人は殺されてしまうし、別は別で作品を盗もうとする奴はいるしで・・とっても陰湿人間が多い作品。
思い込みが強い人って怖いなぁ。
ミステリー・・という感じではなかったかな。
確かに事件は起こるし、どんでん返しもあるのだけど・・ミステリーかと言われるとちょっと違う、という感想。なんでだろうか・・
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Posted at 19:27 | 折原一‏ | COM(0) | TB(0) |
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