FC2ブログ
--.--.--

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

2010.08.29

神のロジック・人間のマジック

『神のロジック・人間のマジック』
久々に西澤保彦氏ノンシリーズを読了。

神のロジック・人間のマジック (本格ミステリ・マスターズ)神のロジック・人間のマジック (本格ミステリ・マスターズ)
(2003/05)
西澤 保彦

商品詳細を見る



小学生である僕が連れてこられたのは他同年代の男女が居るある"学校"だった。
班分けしてミーティングや課題等をこなして
ある程度馴染んできた僕はふと、自分がいつどうやってこの場所に来たのか不思議に思う。
自分の他5人の生徒と二人の先生、調理を作ってくれる人以外の人間は居ない。
学校周辺にはガソリンスタンドがある位であとは荒野。
電話等通信機能は先生のみが所持しており、生徒は一切外部との連絡は取れないし、テレビは置いてあるが、それはビデオを観るときに使用されるのみで
ニュースや情報は見る事が出来ない。

果たして此処はどこなのか?
自分と他の人達は何故此処に連れてこられたのか?
何の為の"学校"なのか?

ある日ふと浮かんだ疑問はその後消えることはなく、むしろ深く根付いていった。
僕と他生徒は段々この学校への不審感を募らせ、この学校の"秘密"に迫っていく-----。

またもやSF的ストーリーで読者を困惑と推理の地へ引っ張り込む西澤ワールドですね(苦笑)
謎の施設や謎の人々・・・そして最後に明かされる真相、それは本当に驚愕でした。
さぞかし陰謀めいた驚きの真相があると思ってはいたのですが、「そうきたか~」って感じです。
思い返すと"確かな複線"は多数存在しているのに自分は全然気づかなかった;強引な設定も無く、キレイに騙されたという感想ですね。
相変わらず凄いラストを考える作家さんだなー。
印象に残るのはやはり"人の怖さ"でしょうか。
これは色々な"怖さ"を含んでおります。
思い込みって怖い・・・自分が今ある"存在"というものの危うさを考えさせられる作品でした。









以下はネタバレ。








今回もまた舞台は日本ではありませんでしたね。
主人公は日本人のようでしたが、学校の場所はアメリカ・・・?だったっけ・・・まぁ、とりあえず日本ではない、と(曖昧過ぎる)

今回も驚かせてくれました、西澤氏!!
まさか年齢錯誤モノとは・・・学校もその為の施設であり、生徒と呼ばれていた男女は実験被験者だったわけですね。

それにしても、自分たちは小学生だと思い込み実は70歳以上の老人だったという真相は読めなかった!

与えられる食事がいつも味の薄い、離乳食のようだとぼやいていたのが大きな伏線だったのに
単なる「作る人間の傾向」だけだと思っていたのだから読みきれない人間でした
周囲の暗示や思い込みでこんな年齢錯誤が起こるなんて・・・大いに有り得そうで"怖い"ですね。
所詮自分の存在というものは脳の認識と周囲の反応によって構成されているものだから
こういう事もあり得るのだろう、と・・・マジ怖いです
「この施設で一番お金がかかったのはテレビ等の備品」と言った様な事を聞くのですが、これも至極納得!!
確かに数十年前の電化製品や用具を揃えるには大変な手間とお金が掛かる・・・!聞いた当初は謎の言葉だったのに、改めて聞くと感嘆です。

生徒(とりあえずこの呼び名で)達も真相を知らない時は色々な推理を展開していた。
ヴァーチャル世界説や前世の記憶説などを披露する場面はタック&タカチシリーズを彷彿させますね。
色々な考えや、突拍子も無い推理でも一つ一つ吟味していくのも似ています。
そんな不審感の中に起こるのは連続殺人事件。
何とも恐ろしい事件でしたが、何より後味が悪いですね・・・生徒達が何とも哀れで・・生き残った彼らの行く末はもう絶望、しかないのだろうな。

スポンサーサイト
Posted at 21:58 | 西澤保彦 | COM(0) | TB(0) |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。