FC2ブログ
--.--.--

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

2012.04.28

塩の街

有川浩氏自衛隊三部作のひとつ、『塩の街』読了。

塩の街塩の街
(2007/06)
有川 浩

商品詳細を見る


舞台は"現実社会にSFを盛り込んだ世界"ですね。
現代社会、何気ない日常が突如真っ白い悲劇に覆われた------
突如空から大きな白い結晶・・・塩害が降ってきた。
そしてその瞬間から多くの人達が「塩の結晶」となった---
その塩害は少しずつ、しかし確実に広がっていき人々を塩にしていく。その世界の「破滅」から人々は自暴自棄になり暴虐になり無気力となっていく。
秩序は無くなり、未来への希望もなく、恐怖だけが積み重なっていく。
塩の街、という塩害世界はフィクションでありSFでありあり得ない設定ではあるが、現実世界に同じ事が起った場合の世界設定は現実味を帯びていたと思う。
伊坂氏作の『週末のフール』と同じように「世界の終末へ」と同じように、世界がもう破滅へと進むしかなくなった場合、人類はどうするのか?その世界を描いていますな。

やはりまず犯罪が横行し、市民は暴徒と残酷になり無気力になり諦めの生物となる。
こういう場面がしっくりくるという事は・・・
うん、やっぱり自分は性悪説を採るな。
人が本来善であるならば、いざ自分や世界が破滅する際犯罪が横行するわけない。勿論自暴自棄になってしまう人はいて暴れるだろうが、大半の人達が暴徒となるという事は、所謂そういう事だ。
これはまた後でも触れる事項かな。

主人公は塩害で両親を一気に亡くした女子高校生真奈。
彼女と一緒に暮らしている保護者でもある秋庭。
そんな二人の周りで出会った人々のエピソードと、塩害に立ち向かっていく姿を描いた作品。

いやー・・・大変な世界ですね、この『塩の街』
自分が目のあたりにしたら一体どんな事するだろう---予想は出来るが、想像はできんな(ぇ)
読み終わると「あ、やっぱり有川氏だね。ラブバナだね」という感想。
破滅世界の設定などはリアルだけど、主人公格二人は少女マンガみたいに「絵に描いたような」男女で別に嫌いなタイプではないけれど、興ざめしてしまった。

だが、塩害世界や塩の設定が科学的数値を入れたり、現実にありそうな機関や政府対応をしているのでSF世界すぎる興ざめはないし、スラスラ読んでいける面白さも勿論ある。
人間の醜さや悲しさも描いているので自分としては・・偉そうに「惜しい」と思った。
主人公格二人がもっとリアリティある人物像だったらなぁ・・・。
でも、面白いと思いましたよ、えぇ。(爆)


途中まで塩害の中で住む人たちのヒューマンストーリーだけど、最期はやっぱり「そっち」に行くんですなぁ。そういう作風かもしれませんが・・・何かもったいないというか・・自分としてはヒューマンストーリー方向へ持って行って欲しかったなぁとか思いました。





スポンサーサイト
Posted at 21:01 | 有川 浩 | COM(0) | TB(0) |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。