2008.11.09

震度0

震度0 (朝日文庫 よ 15-1) (朝日文庫 よ 15-1)震度0 (朝日文庫 よ 15-1) (朝日文庫 よ 15-1)
(2008/04/04)
横山 秀夫

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震度0.
阪神淡路大震災を背景に繰り広げられる警察権力争い。
何とも醜く、足掻き苦しんだ警察官僚達。
そんな感想でしたね。

ある朝に緊急速報。
阪神淡路大震災。阪神で大地震が発生。
混乱する交通・通信網・警察・自衛隊・政治。
犠牲者の数は?交通の被害は?規模は?
様々な情報が交錯する中、大震災そっちのけで警察官僚達が
己の保身と名誉と権力を掛けて繰り広げられる骨肉の争い。
いやぁ・・・警察は怖いね、色んな意味で。

警備課長が失踪を初めとして、様々な人間の謎と過去が明らかになっていく
感じだったかな。
登場人物各々の視点が交代で物語が語られていきます。

そして、何より怖いのは'女'達。
警察官僚の妻は怖いんだなぁ・・とか思ってしまいました。
そりゃ、小説ですし、フィクションでしょうが強ち間違いではないような気が・・・汗あせ
夫の知らないところで色々な事を画策し、自分なりにプライドを高めて言っております。夫の地位によって妻達の立場も大きく違ってくるものですね。しかも夫は何かと忙しい身。
油断されるな・・・女は意外と強かで腹黒い。
そ知らぬ顔で他の妻に厭味はするわ、嫌がらせの為に浮気するわ・・・ひぇぇ;男も凄い戦いをしているが、女の戦いも凄かったです。

只、どちらも みみっちい戦い ですね。

自分の自尊心の為だけって感じで・・・他にやるべきことがあるだろーが。

腹の探りあいで進んでいく震度0。
最期には警備課長失踪の謎も居場所も判るのですが・・・
いやはや、何とも・・・。
悲しく、虚しくなってしまう。
相手を「思いやっていれば」すぐ真相にたどり着くだろうになぁ。
警備課長の妻の言葉が胸に突き刺さりました。

そしてタイトルの「震度0」は何とも上手い!!と思いました。
阪神淡路では酷く大きな震度を出したに較べ、この物語の舞台では震度ゼロ。
余震も震度1でも2でも3もない。
けど、確かに'揺れた'N県警本部。
物理的な揺れを感じずとも、何かが崩壊していく事はあるもんです。


最終的感想としては・・・
小説から観ると面白かったです。
内容も印象深い。
警察の内部を覗けた様な感覚を得ました。
警察官僚達の腹の探りあいや駆け引きは真意が醜いものではありますが見所あるんじゃないかー・・とか思いました。
本当にこんな事ばっかやっているのなら見下げ果てたもんだし、妻達の争いも「そんな小さなプライド守るためだけの、つまんない人生だね」の様な呆れた感想がありますがこういう小説はありでしょう。主要事件である、失踪事件の真相はこんなものか・・・と簡単なものですが、実社会もこんな風な事態が多いのではないかと思います。
人間の骨肉争い警察版。
事件の謎と、その枠組みは!?この謎がどう絡んでくるのか!?
視点から見れば物足りないでしょうが・・・;
でも警察の「厭な争い」を見るにはひとつの小説として質の良い作品かと。


登場人物の地位と、妻の名前を早めに覚えると読みやすいですね。
こんがらがってしまうので・・・汗あせ

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この記事へのコメント
間違いえました;
骨肉は意味が違ってきてしまいますね。大変失礼しましたv-12
Posted by 管理人 at 2008.11.11 22:28 | 編集
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