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2014.01.02

影の地帯

『影の地帯』松本清張氏長編ミステリー読了ー

影の地帯 (新潮文庫)影の地帯 (新潮文庫)
(1972/08/29)
松本 清張

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ざっくりあらすじ・・

カメラマンの田代利介は、撮影旅行の帰途、博多から東京に向かう飛行機の中で、小太りの男と若い女性に出会う。その後田代は、馴染みの「バー・エルム」で再び二人を見かけるが、間もなくバーのマダムの様子がおかしくなり、行方不明となってしまう。さらに、撮影旅行先の長野県で、東京から発送された不思議な木箱を、例の小太りの男が受け取っているのを目撃し、また木崎湖と青木湖では相次いで無気味な水音を耳にした田代だったが、続けて謎の狙撃や警告に遭い、犯罪の存在を確信する。マダムは死体で発見された。やがて、政治家との繋がりを持つ闇の犯罪グループの存在が浮上するが、犯人の実行した死体処理の謎が、田代の前に立ちふさがる。(by Wikipedia)

今回の主人公はそこそこ名の売れている若き写真家。
彼が仕事で飛行機に乗っている際、偶然出会った男女から様々な謎と陰謀に踏み込んでいくミステリー。
最初は一度飛行機で乗り合わせただけだが、その後東京のバーで何度も同じ人物に遭遇する
といったおかしな巡り会わせから、連続殺人へと進んで行ってしまう。
主人公・田代はカメラマンであるがその事件に自ら飛び込んで行ってしまう・・・のは
元からそういった謎に惹きつけられてしまう人物といった事では無さそうだ。
御馴染みバーのマダムが事件に関わっている、という点も理由の一つだろうが
何より彼は飛行機で出会った一人の女性に惹かれたのだろう、というのが多くの読者の印象だと思う。

・・・まぁ、ある意味スゴイよな。

所謂一度会っただけの正体不明である女性をまっしぐらに追い求めるなんて・・
自分にとっては羨ましいと感じてしまう力だ。
経験のある人ならば判るのだろうが、自分は未だにそういった経験がないから
「よくやるなぁ・・」と半ば呆れ気味(爆)
事件も調べていく内、不穏な空気に包まれわが身にも危険が迫ってくるという中
一体どう収集を着けるのか・・・気になりながら読み進めた。
全体の感想は「結構陰謀めいた背景が濃かったな」というもの。
怪しい小太りの男が見え隠れする「小包郵便トリック(?)」もミステリー色を濃くしており
この郵便をどう解いていくのかも魅力。
田代の周囲で起こる一見何気ない出来事もミステリーの伏線として見逃せない所。













以下はネタバレ。













田代の「小太り男」遭遇率高すぎ(爆)

飛行機で印象の悪かった小太り男はその後どんどんキナ臭い男へと進化(?)していくのだが
田代が仕事で向った湖畔でも見かけたり、東京の街で見かけたりと
これじゃあどんな人でも気になってしまうだろうなぁ、という感じ。
しかも動きが不気味だし謎過ぎだしね。
田代にとっては小太りの男の背後に飛行機で出会った女性の影を感じるので
余計に気になっているようだが、小太りの男が先々で妙な郵便を頼んでいる謎は
自分はあまり気にならなかったが(爆)ミステリー小説としては解かなくてはいけない部分。
幾つかの郵便受け取り・発送所で様々な大きさと重さを調べ上げ、一体中身は何だろうと
解き明かしていくが・・・ミステリーファンなら途中(もしくは初めから)
誰かの死体だと想像がつくだろう。自分は途中からだった。
そしてこの作品はそれだけでなく、その小包箱を湖に沈め、その箱に田代達が気づくと
慌てて引き揚げ隠蔽工作を行う「大規模」なトリック。
「大規模」という点はやはり謎の組織の存在から感じる。
個人では絶対に成し遂げられないだけに、自分はややミスリードさせられてしまった。
幾つかの湖で沈めた箱をすぐに引き上げられる力や、田代達の目を欺くために
一つの街工場(伐採兼加工場?)を作り上げてしまうのだから・・・やり過ぎだろうと思ったが
しかし、彼ら組織が隠蔽してまで行った殺人は政治界での大人物だからそうなるかな。
一体この組織には何人の関係者がいるのか謎だし、どこに潜んでいるかも判らないので不気味。
田代の知人で記者でもある木南が彼らの毒牙にかかってしまうのは・・やはりぞっとしたし
只の口封じの為に殺されてしまったマダムはさらに悲劇だったな・・・。
そして田代自身も鉄砲で狙われたり、突き落とされたり・・挙句にはおびき出されて
取り囲まれたり・・と散々な目に遭っているが、生き延びているのは主人公だからか(苦笑)
結局飛行機で出会った女性も謎の組織の一員であったが、度々田代に忠告したり
ピンチの時身を挺して逃がしてくれたりとして・・良い女性でしたね。
でも、それは結果論だからな、田代(爆)
もし彼女が子持ちの既婚者だったらどうするつもりだったんだろう・・・
正直田代は「期待」していたと思うので最後彼女に彼氏的存在がいたらガッカリしていただろう、うん。
結果はめでたしめでたし・・・だったけれど、組織に狙われながら他の人は殺されているのに
田代は生きながらえたり、何度も彼女と会えて、さらに彼女も田代に好感を持っているなど等・・・
都合の良い事ばかりでそのあたりは腑に落ちないかなぁ・・・。
まぁ、この作品の焦点はそこではないからね・・・個人的印象でっす。
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