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2014.01.19

白日夢‏

笹本稜平氏『白日夢』読了ー。素行調査官第二弾になりますな。

白日夢: 素行調査官 (光文社文庫)白日夢: 素行調査官 (光文社文庫)
(2013/06/12)
笹本 稜平

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警務部人事一課監察係の本郷岳志は元探偵。

同級生であり、今は警察監察官キャリアとなった入江の伝手で警察官となった。
本郷・入江と同じく前作に引き続き
定年間近でありベテラン刑事の北本と一緒に警察の悪を暴き出すシリーズ、第二弾。
物語はある警察官が自殺し、その遺骨を引き取りにいくという任務から始まる。
最初は単なる"お使い"感覚であった本郷・北本だったが
実はその自殺した警察官は潜入捜査のエキスパートであり、
自分とは縁も縁もない場所に彼の車が発見されていたと知る。
そして中には覚せい剤が------
これに不審を抱いた本郷達は彼が何をやっていて何故死んでしまったのか
調べ始める。すると背景にとんでもない事実があった。

相変わらず(?)警察の闇を暴く警察官たちの奮闘物語である。
自分は笹本氏の作品が偶々こういう警察小説にあたっているから
かもしれないが・・・正直「またかぃ」と呟いた(苦笑)
まぁそもそも『素行調査官』って銘打っているしね、主人公たちが警察監察部だしね、当たり前だよね(爆)
前作と同じように、レギュラー人物達の隠密行動である。
何故ならば、事件の黒幕が警察だから------。
前にも書いたかもしれないが・・他の警察小説を読んでいる中で
現在一番辛辣な警察小説が、この笹本氏作品だな。
他の作者も「警察の組織悪」について書いているけれど
笹本氏は警察に対する「悪意」が感じられる程なんだよなぁ・・・
何故なのだ・・気のせいなのか・・とても気になる。

閑話休題

シリーズ第二弾とあって、登場人物はほぼそのまま登場する。
人間関係と"仲間"となった経緯などは前作で詳しく語られているので
まず第一作目を読むことをオススメする。
全体の感想としては・・・前作『素行調査官』と同じかな、と。
自分達の正義を胸に警察組織悪に立ち向かう男たちの話。
自分としては・・・何だろうなぁ・・何だかクドイというかしつこいというか
別にそこ語らなくてもいいんじゃないか、記述が多い気がする。
他のシリーズでも度々感じる印象なのでこれが作者の持ち味かもしれないが
自分としてはやや気になるし・・鼻につく(爆)
主人公視点で語られる故に度々主人公の心の中や呟きが書かれているのだが、
『越境捜査』シリーズ・主人公鷺沼とこの『素行調査官』の人物像が似ている。
誰かが何か発言する度に「~だ」「~なのか」とかイチイチ自分の印象を呟いているのは
神経質なのか、気持ちの小さな男だと感じてしまう・・・。
そこが少なくなればもっと好印象なのになぁ・・と勝手な感想を抱いてマス。
巨大で根深い警察悪に立ち向かっている姿は凄いが、どこか空っぽさを感じてしまうのは
そういった人物描写が上滑りしている感があるからなのかも・・・
面白いけれど、どこか入り込めないというのが正直な感想ですな。











以下はネタバレ。













実際の潜入捜査がどういったものか判らないし想像してもあまり
具体的な光景が浮かんでこないのだが・・・きっと極限のストレス中で闘っているんだろうなー
そんな潜入捜査官が自殺をしてしまうのは悲劇だが、その背後に蠢くものは
さらなる悲劇を浮き彫りにしてしまうもの。
「潜入」故に個人名は偽名だし、証明書は偽装。
無縁仏として人知れず眠っていた・・・死んだ後の事だが、あまりに孤独ではないだろうか。
しかもその潜入捜査官は人生を投げ打ってでも任務を全うしてくれたのに
いざ危険となると切り捨てられてしまったのだ。
実はそんな捜査官は彼一人ではないという事も判り
益々警察組織への不信感を募らせていく、本郷・入江・北本三人。
彼の捜査を調べていくうちに、ある暴力団と暴力団対策捜査班にいる
警察官との癒着疑惑・・・その人物は異例とも言える出世をしているのも不審だ。
その出世はまさに潜入捜査員が自殺した時期からも嫌な符号があり
彼は「被害者」になってしまったのではないか・・・
同じ捜査員として、同じ正義を心に秘めている者同志として
この事件を徹底的に調べていこうと決めた三人。
そしてその捜査に偶然同じ路線を調べている元探偵仲間沙緒里もいた。

いくら汚職だの癒着だの情報漏洩だの裏金と言っても
ここまで悪が広がると目も当てられないねー・・という程の悪っぷり。
警察官としての矜持はもう持っていない、と断言してもいいね。
まぁ持っている人がそもそも汚職やら裏金やらに手を染めないと思うけど・・
しかし微塵も罪悪感を感じていないのは、もう人間として駄目ダメだな。
最後望みが絶たれて、悪徳警官の悪事を暴き損ねてしまった・・・
と、思ったら最後の最後でどんでん返し!やったね!
・・・と、思ったけどこのパターンどっかで見たような。『越境捜査』であったな(爆)
まぁとにかく悪事も暴かれひとまず一件落着だ。良かったよかった。
まだ氷山の一角だろうけど、潜入捜査員の無念は晴らせたかなと。




ここからちょっとこの作品を読んで強く感じたことを語ります・・・。
所謂「官僚」は何でこんな風になってしまったのか。
全員が全員そうではないだろうが、「官僚」と聞くと大抵の人は
嫌なイメージを抱いてしまうというのは、事実後ろめたい事を「当然の権利だ」如く行い続けているからなんだろうな。人間権力・お金を得ていくとどうしても醜くなってしまうのかな・・それでも"染まらない"という強い人が少なすぎるのかな。
悲しいけれど、もし自分が同じ様に権力とお金を欲しいままにしたら
「官僚」になってしまうのかな・・・はぁぁ;
以前ドラマ古〇任三郎で「人間という者は不思議なもので・・(お金があっても)もっと欲しくなってしまうものなんです」云々を言っていたのを思い出す。

的を得ているね。

お金持ちなのに、否お金持ちだからこそもっと欲しくなるし、ケチになってしまうのもまた事実なのだろう。官僚達はニュースで見る官僚による汚職とか裏金とかどう思って見ているのかな。「あぁ、見つかって馬鹿な奴」とか「あ、ヤバイ。今の内に俺の金隠しておかなきゃ」とか・・・そういった事を思うのかな。
「あぁ、やめよう。やっぱり良くない事だ」とか思わないのか。
一人の政治家が裏金問題で辞職、となった時他の政治家がインタビュー受けているけど(記者含め)殆どの人が「お前もやってんじゃねーの?」と訊きたいに違いない。いくら糾弾してもいくら排除してもゴキブリの如く這い出てくる「悪徳官僚」。
元を絶たなきゃ駄目なんじゃないのか・・・でも元ってどこなんだろう・・
きっと「官僚」がこの世の中に生まれた時代まで遡らなければいけないよな。「官僚というのはこういうものなんだよ!金も権力もあるし、一般市民の意見なんか無視しとけ」という"常識"が生まれる前に戻らなきゃいけないだろうなー。うん。
かと言って貧乏や官僚じゃない人は善人なのか、と聞いたらそうじゃないしね!(涙)
それでも官僚が悪の親玉みたいに言われるのはきっとお金と権力で自分の悪事を隠せる立場の人間だからなのかもしれない・・・。悪事を行うのも悪いが、それを隠蔽するのも悪い・・・しかもその悪事を繰り返しても何も罪が裁かれない。
しかも、それが特定の事情ではなく全世界共通の事情っていうのもね・・・悲しき人類。
どの国もどの国への非難は出来ないのが実情だなぁ・・どこか見本となる国があればきっと少しは「正しい方向」へ進みそうだけど、無理だね人間だもの(〇つを調)



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