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2014.02.15

鬼哭の剣

鳥羽亮氏介錯人・狩谷唐十郎シリーズ第一弾『鬼哭の剣』読了ー

今度は介錯人が主人公か・・時代物ならではの設定ですね。


鬼哭の剣―介錯人・野晒唐十郎 (ノン・ポシェット)鬼哭の剣―介錯人・野晒唐十郎 (ノン・ポシェット)
(1998/07)
鳥羽 亮

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小宮山流居合の道場主である父が何者かに斬殺され、その後後を継いだ唐十郎は居合の達人で様々な所から試刀を頼まれる一方で切腹の介錯も請け負う。


ある日唐十郎は旗本・久野孫左衛門から頼まれ、名刀"蘇我弥五郎清国"での試刀含めた介錯を頼まれる。名刀五郎清国を一目見た唐十郎は清国が持つ冴えが無い事に気づき疑惑を持ちながらもその刀で介錯を行った。そして斬った後血で刀剣に浮き上がる"牡丹映り"が表れない事からもこの刀は贋作だと確信するが、唐十郎は清国だと言って返す。

しかしその帰路で突如唐十郎は見知らぬ刺客に狙われた-----
唐十郎は清国を巡った南町奉行の鳥居耀蔵と老中・土井利位に巻き込まれることとなる。
『流惚十郎シリーズ』からも他藤沢氏らの時代小説からもそうだが
主人公は「巻き込まれ型」が多い気がする(笑)ダ〇・ハードの時代劇版?
普通の町人、抗争には無縁の剣客や牢人がふとした事で武家やら政治やら
後継ぎ問題に巻き込まれて死闘を繰り返す-----うん、やはりダ〇・ハードか(笑)
旗本・久野孫左衛門やら老中土井利位やら対する鳥居耀蔵もそうだが
旗本武家には強い剣客が少ないのか?と訝ってしまう・・・・・。

ま、それはさておき(爆)

今回唐十郎は刺客に狙われた後土井利位の使いであるという伊賀者・相良甲蔵とその娘咲から本物の清国を見つける手助けをして欲しいと頼まれる。
その刀は対立する鳥居耀蔵派の人間が持っているかもしれない。
鳥居耀蔵とはかの有名な水野忠邦派の人間で、今や力を失った水野を復権させるべく暗躍している人物である。通称"妖怪"。


また出た!水野忠邦(爆)

同著者の『流惚十郎シリーズ』ではお父さんだね(笑)
しかしこの時代の人物と言えば水野忠邦の天保の改革が一番大きい出来事だったのだろうか・・・?やたらと彼が出てくるよなぁ。天保8年辺りかー。
あ、しかも鳥居耀蔵も実在の人物だった・・・
水野忠邦の周辺で起こる様々な出来事が判っていくのだが・・・『流惚十郎シリーズ』とリンクしてくるのでその意味ではネタバレになりますねぇ(苦笑)

さて、唐十郎は伊賀の相良親子と山猿(伊賀が連れている猿w)と共に刺客たちと斬り合い、探索し名刀清国を見つける闘いへ明け暮れる。
相手の鳥居でも怪しすぎる凄腕の剣客を雇い、此方側の人間が次々に斬殺される中唐十郎は見事清国を取り戻すことができるのか----




いや、やはり面白かった(爆)
闘いや登場人物達もさることながら、今回は名刀の薀蓄wも中々興味深い。
斬ると血で赤い牡丹が映るとは・・・何とも粋な造りである。(残酷だけど)
きっと刀が町を社会を築いていたころはこのような名刀が多かったんでしょうなぁ・・
自分が知っているのは村雨とか正宗位で・・・菊一文字とかは・・・実在してたのか?程度の知識しかないです、はい。
介錯人独自のエピソードは冒頭しか無いけれど、これはシリーズものなので今後介錯人場面が出てくるのでしょうねぇ・・・

今までは人に悲劇や憎しみが起こり、犯人が登場して岡っ引きやお家騒動や陰謀や暗殺があり・・・やっと捕縛された罪人がわずかの間牢屋に入る・・・そして罪状によっては死罪、となる、という話ばかりで自分の中で「その間」である死刑執行部分は省かれていました。
首を斬られる人物はこの介錯人・唐十郎の元にたどり着くまで
一体何があったのだろうか?結構そこまでが"長い"。
今後のシリーズでそれが語られる時もあるのかな?
でも介錯人は罪人に感情移入しないよう努めているからな・・・それは厳しいか。
でも第一作からは前述通り冒頭しかなかったから今後の作品も
介錯人、というより試刀人・剣客としての唐十郎物語の予感・・・(苦笑)
まぁそれは今後のお楽しみかな。














以下はネタバレ。


















家督争いやら権力争いやら面目(?)争いやら・・お侍さんは忙しいねぇと皮肉を言いたくなる今日この頃(爆)
今回は水野忠邦周囲の権力争いと言っても言い暗躍に巻き込まれる話。
単なる試刀人である唐十郎は試刀の、しかも贋作に関わった&剣客の腕があるという理由から死闘に巻き込まれていく。
加賀者の相良親子ら一派土井利位側に与した唐十郎は相手鳥居耀蔵側も凄腕の剣客を雇って様々な罠を仕掛けてくる------。

あ、そう考えると巻き込まれたというか唐十郎も雇われた形か・・?でもやっぱり巻き込まれた感が強いよな(苦笑)
加賀という隠密集団が加わったことで剣客同士の闘いにより一層「暗躍」感が強い今作。確か藤沢周平氏の作品でもあったよな・・・どれだっけー・・あ~・・・今は思い出せないが(爆)、その時も剣客&隠密集団との協力活躍だったな。
その時は相手も隠密集団だったので判るのだが、隠密のプロとして剣客に尾行や行動を見破られるってどうなのよ。
変装や尾行はプロ中のプロの筈・・
隠密集団は剣の腕はあまり無いだろうが、その分暗躍行動は優れているし
剣客は暗躍行動があまり無いだろうが、剣の腕は一流の筈・・そこを補いながら敵を仕留めていくのが協力する利点なのに・・・加賀者が自分が剣客につけられているのに気付かないのはどうも腑に落ちなかったなぁ。
あと隠密薀蓄も少なかった気がするから・・この加賀者相良一派はあまり腕の良くない隠密なのだと感じた。うーむ。
ま、そこはさておき唐十郎は剣客としての腕は確かなようだ。
唐十郎の必殺剣"鬼哭の剣"。相手の首を斬り、そこから噴出する血の音が鬼の哭いている音に聞こえる・・・という事から名づけられた"鬼哭の剣"・・・恐ろしい名である。
今回もその"鬼哭の剣"を駆使して闘った唐十郎は何とか本物の清国を取り戻すことに成功した。同時に老中土井利位やら対する鳥居耀蔵、および水野忠邦の権力争いにもひと段落が着いた形となる。
しかし鳥居耀蔵は水野忠邦派が力衰えたと知るやあっさり翻ったのには唖然・・・でもって政治家としてはかなりの強者だと感じたね。何か、流石だなぁと。
そんな鳥居耀蔵も後に失脚(だっけ)をする事になるのだが・・・
結局こういう男は信念やら志が「自分の保身」だからあっさり翻る事が可能・・・今現代でも良く見る図だな(苦笑)

一単なるり試刀人、介錯人である唐十郎にはそこまで入り込む余地はないが、彼の活躍によって土井利位が上がったのは良かったのかな、と。
何より加賀者たちも犠牲払いながら生き延びる事も出来たし・・・途中山猿が死んでしまったのが残念だが。(まだ弟分の猿がいたけども)
何より加賀者咲がね、いい感じですね(笑)
前から何気なく判っていたけどね唐十郎への想い・・・隠密のプロなのにそっちの方面は全くの生娘である・・うん、可愛いぞ!
これから先二人はどうなるのか・・シリーズものだから今後も咲は出てくるんだよなぁ・・出てこなかったら寂しすぎるし、面白くない(おぃ)
今後もそれを楽しみにしつつ読んでいきたいと思います。
気になる点は前述した通りだが、他は面白かったです。


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