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2014.08.16

死狐の怨霊

まろほしシリーズ四作目『死狐の怨霊』読了ー。

死狐の怨霊―まろほし銀次捕物帳 (徳間文庫)死狐の怨霊―まろほし銀次捕物帳 (徳間文庫)
(2004/12)
鳥羽 亮

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向井藤三郎は最近坂ですれ違う、口も聞いた事ないが----女性が気になっていた。
出稽古の途中ですれ違い、今日も来ないかと探すだけの日々だったが、ある日その女性が牢人体の男に絡まれており向井はその男を追っ払った。それを機に女性はおよしという名前で千鳥屋という小料理屋で働いていると知った。
それから向井は足繁く千鳥屋に通う事となる。
一方銀次は黒門町の村野屋からひとり娘のお琴がいなくなった、と相談されていた。
だがそのお琴は駆け落ちしたのではないか、という話もあると言う。相手は遊び人の与吉らしい。
だがそう言っているのは常蔵親分だという。しかし銀次も他の岡っ引きもそんな親分は知らない----。
常蔵親分と名乗るその男と与吉がお琴をかどわかしたのではないか、と考えた銀次達は一味を探し始める。

まろほし銀次シリーズも四作目となり、段々岡っ引きというのも判ってきましたな。

今回はいつも脇に追いやられる(笑)助っ人向井藤三郎が取り上げられていましたねぇ。
坂ですれ違う美女に惹かれていく------確かにシリーズもので独身の男がいるといずれ決まった女の影が出てくるもので(笑)銀次にもおきみという幼馴染がいるし・・向井にもついに春が来たか!?
事件の展開もさることながら、向井の恋の行方も気になる今作でした。
向井は今まで登場し、その人柄や剣の強さからもお気に入り人物だったので上手くいってほしいものだ。















以下はネタバレ。















銀次は与吉に駒六という仲間がいるらしいと突き止めるが、その矢先お琴の死体が揚がる。
相対死とみられる状態だったが銀次と手札を持つ島崎は殺しの線で調べを始める。
相対の相手は与吉だったのだ------。
その中でも銀次はこういう事件にやたら首を突っ込みたがる向井の姿が見えない事が気になっていた。
調べの最中銀次は怪しい牢人に襲撃された事もあり、銀次は向井の道場を訪れると、なるほど向井の様子がおかしい。何と銀次にお金を無心してきたのだ。これは今までにない事で銀次も読者も(笑)驚いた。
女に入れ込んでいるようだが大丈夫なのか?と心配する銀次達だったが、とりあえず放っておくしかない。
その帰りにはおきみが訪ねてきた。門倉屋の千代という五歳の女の子がいなくなり銀次に調べて欲しいと言う。
門倉屋に聞き込みに行った銀次達だったが、その矢先雲斎という八卦見が千代の行方を見てくれると言いだしその八卦見通り千代が見つかった。しかも無料である。
それ以降門倉屋の主人夫婦は雲斎にのめり込み、日々祈祷をしているという。
うさんくさい臭いを感じた銀次は銀次で千代を連れ去った人間を調べ、その聞き込みで千代を連れ去ったのは男女だったと突き止め、さらにその内女が「お琴」と言っていた事も調べ挙げこの事件は村野屋と繋がっていると確信。

一方で向井はおよしが脅されていると聞き、甚兵衛という強請屋から駒六を斬るように言われ、夜道で駒六を斬り殺してしまう。それがおよしの為だと聞いたためだった・・。
そして駒六の死体を見つけた岡っ引き達は与吉に繋がる線が無くなってしまった・・と行き詰まる。
さらに事件は続き今度は門倉屋主人、清右衛門が首を吊ってしまう。
門倉屋を訪ねると妻お梅の様子がおかしい・・・どうやら雲斎の影響でおかしくなってしまたようだ。
雲斎はやはり怪しく、お梅に取り入って門倉屋を乗っ取ろうとしているのではないか・・実際雲斎はまだ門倉屋に寝泊まりし最近はお梅と二人きりになる事もあるという。
そしてまた向井は窮地に立たされていた。
甚兵衛が今度は同心、島崎を斬れと言ってきたのだ。向井と島崎は銀次を通じての知り合いだし、島崎に刃を向けるという事は銀次も敵に回すという事なのだ。
思い悩み、どうしてもできないと苦しむ向井の元におよしが自分の事はいいから止めて欲しいと頼みに来る。しかしその後日、およしが何者かに斬殺されてしまった。
呆然とする向井の元に銀次がやってきて・・・今までの経緯を何となく察する。
今までの事件は繋がっていて、その黒幕たちもようやく判ってきた銀次とようやく一緒になった。
およしは"坊主の常吉"の情婦だったという事と、その常吉は島崎によって捕まり牢死していることも調べた。銀次と向井は甚兵衛や雲斎、そしておよしを斬ったとされす磯辺を探し出し・・・磯辺は向井が斬った。
甚兵衛と雲斎は銀次が捕縛した。二人は元真言宗の僧侶だったという繋がりで、やはり門倉屋を乗っ取ろうとしたようだった。
そしてまた甚兵衛らも門倉屋に取り入るきっかけの為千代を連れ去ったのだと言う。


何とも・・最後まで後味の悪い事件でしたね。
向井はき斬り手としておよしに騙されたのか・・・と思ったけれど、およしの様子からそうでもない・・・ようでしたね。彼女は彼女で人の好い向井を巻き込んだ事を後悔しているようで「止めて欲しい」と言いに来たのだが、最期は斬り殺されてしまうとは・・悲劇です。
およしの斬殺死体を見た時の向井が・・静かに描かれていた所がまた哀しさを重くしていました。
彼にやってきた春は最悪な形を迎えてしまったようですね。
今後現れる女性は今度こそ・・一緒になれるといいなぁ。

門倉屋に入り込んだ雲斎とかも・・・何でしょうね。やはりこの時代にも「こういった輩」がいるもんなんですね。そしてまた銀次達のように「うさんくさい奴らだ」と思う人もいたんですね。自分の中では昔の人=信心深いから信じる人も多そうなのだが・・・その分騙す人が多かったという裏付けでしょうかね。





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