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2014.07.13

剣鬼無情

鳥羽亮氏"闇の用心棒シリーズ"第三弾、『剣鬼無情』読了ー。
"極楽屋"から繋がる殺し屋達の死闘シリーズですね。
相変わらず闇稼業からの闇稼業ですが(何)今回も老年殺し屋平兵衛の刃が冴えわたります。

剣鬼無情―闇の用心棒 (祥伝社文庫)剣鬼無情―闇の用心棒 (祥伝社文庫)
(2006/02)
鳥羽 亮

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最近辻斬りの事件が起こっていると娘まゆみから聞いた平兵衛。その後同じ殺し屋である右京がやってきて噂の辻斬りは殺し屋ではないか、と感じたらしい。しかし"極楽屋"主人で殺し屋の元締めである島蔵からは何も聞いていないので、平兵衛は放っておくことにした。
しかしその後辻斬りである兵吉と老剣士は再び獲物に襲いかかっていた。
彦三という男に襲撃したが、彦三は用心棒を雇っていた。だがその用心棒を容易く斃した老剣士が再び彦三に目を向けると、彦三は隙を見て逃げ出した後だった。

彦三は銅物屋の黒江屋主人で、襲撃した後島蔵の元を訪れる。
彦三は以前、辻斬りに殺された男は番頭の文治であり五日前に斬られたのは自分の用心棒だと話した後、自分の命が狙われているのでどうかその辻斬りを始末してもらいたい、と依頼しに来たのだ。
何故自分の命が狙われているのか知っているようだが彦三はとぼけて話そうとしない・・・胡散臭い態度だったが殺し屋家業は言われた仕事をこなせばよいので、深く追求せず仕事を請け負う事に。
島蔵は右京・最近入ってきた深谷の安次郎・平兵衛に仕事を振り分けたが、平兵衛はいつものように断った。
最初の段階で出来る限り仕事は受けたくないし、他に二人の殺し屋が請けてくれたので必要なかったのだ。

後日、平兵衛は道で偶然かつて同門だった島田武左衛門と出会う。
久しぶりで旧交を温めあった二人は簡単に自分の状況を話し、武左衛門は近いうちに自分の道場を立て直す予定だと意気込んでいた。一方平兵衛は殺し屋になったと言えるはずもなく、当たり障りのない会話でその場は別れた。

そんな折、再び襲われた彦三。用心棒として付いていた保次郎が応戦するが、殺されてしまう。
手口や風体からも辻斬りの老剣士とは別人であると言う。


察しの良い読者ならこの部分だけで多少の筋書きは読めるかもしれませんね(苦笑)
まぁそれはそれ、これはこれです(何)
"闇の用心棒シリーズ"の真骨頂は闇に巣食う人間たちの生き様と死闘の血生臭。
闇で殺し、闇で敵を討つ殺し屋たち------これはまた武士・侍達の死闘とはまた違う趣があるんですよねー・・何というか・・・お互い手段を選ばないあたりかなぁ。正に「殺るか殺られるか」である。
今作品はいつもよりちょっと切なく、苦みの残る作品かと思います。













以下はネタバレ。












彦三の用心棒をしていた安次郎が殺された後も"極楽屋"に新たな依頼が舞い込む。
今度は美田屋の義六から二度ほどうろんな牢人に後をつけられたのでその男たちを始末して欲しいというものだった。
相手に心当たりが無いと話すが、彦三同様義六もなにか隠している風である・・・。
義六の仕事は平兵衛と手引き人・探索に長けた孫八があたることにった。
孫八は依頼人の方の身辺を洗うため調べていたのだが、美田屋には岡っ引きが、彦三側には怪しい男が見張りをしていた。
その怪しい男の一人、梅次という男を捕まえて吐かせた所梅次は兵吉という男に言われて彦三を見張っていたのだと話した。他に助五郎と粂吉という男たちも見張っていると白状した。

依頼人の方に怪しい男たち&岡っ引きが張り付いているなんて・・・やはり依頼しに来たときの二人の態度は怪しいものだったですねー・・・という感想(爆)
いつも(?)なら言いがかりをつけて謂れのない脅迫を受けた大店の主人たちが依頼しにくるのですがー・・・今回の「主人」達は隠された秘密があるようで・・・
と、思ったら今度は美田屋の義六が兵吉・牢人に襲われ殺されてしまう。
その調べでやってきた岡っ引き達のは無しから六年前に何かあったようだ・・・と探り当てた孫八は平兵衛と島蔵に報告。島蔵が仙治という男なら何かしっているかも・・・という事で仙治という男に話を聞きに行くと、六年前"むささび一味"という盗賊団が巷を騒がせていたらしい。その一味が突如姿を消す。
消えた時期と金の行方から彦三や義六は"むささび一味"だと考えられる。
兵吉という男の口を割らせようと待ち伏せする平兵衛達であったが、相手もこちらの動きを読んでいたらしく反対に待ち伏せされてしまう。一方右京の方も刺客に襲われ負傷してしまう。
近くに住んでいた平兵衛の長屋に逃げ込んだ右京は手当を受けたが、当分家には戻らず"極楽屋"で寝泊まりする事となった。
島蔵は彦三に詰め寄ると、ようやく彦三は自分の過去を白状し始めた。
本名は達吉で六年前"むささび一味"の源次の片腕黒猿の政という男が兵吉を使って自分の命を狙っているらしい。話した彦三はそのまま黒猿の政らも始末して欲しいと頼んできた。

その後平兵衛の方では再び島田武左衛門と再会し、寂れた道場で"稽古"をする事となる。
その"稽古"の立ち会いで平兵衛は島田武左衛門の身体から出る雰囲気から「もしや・・」という疑念を持つ。
後日、回復した右京から話意を聞いて平兵衛は「やはり辻斬りは島田武左衛門とその倅市之助だと確信する。

孫八は探索を重ね、こと政造の塒を突き止めた。
同時に右京は偽の手紙で呼び出され兵吉と市之助の襲撃を受けていた。駆け付けた孫八と平兵衛によって兵吉は追い払ったが右京に敗れた市之助は最期、無図から喉を掻き切って死んでしまう。
平兵衛達は孫八が突き止めた政造の塒を襲撃し、一味を斃す。そしてその時平兵衛と対決して虫の息だった政造から、彦三達は頭を騙し討ちし、金を持って逃げたのだと聞かされる・・・・
何とも後味の悪い事件だが、平兵衛は何もかも察した島田武左衛門が彦三を斬るだろうと彦三はそのままにしておいた。
後日その通り、島田武左衛門が彦三を切って捨てた。

平兵衛が自分の身体を鍛えるため刀を振っていると島田がやってきて立ち会いを求めてきた。
避けられない闘いであると覚悟していた平兵衛は受け、島田と真剣の立ち会う事になった。
最期島田は倅と同じように自ら喉を掻き切って果てるのだが------
岡っ引き達は"むささび一味"も全て死んでしまい事件の背景を追うことが出来ず、島田親子の死も自害として片づけたようだ。

うーん・・・これはまた「依頼人が悪人だった」パターンですね。
自分たちが仲間を裏切って逃げ、命を狙われることになったのは自業自得・・・しかし、こんな結末か。でもこうなってしまうもんだよなぁ・・・
島田親子たちもいくら食っていくためとは言え、武士で道場を営む人間が辻斬りをしちゃぁなんねえ(誰)
語らなかったが自分達もずっとその"咎"を感じていたのでしょうか・・・だからこそ親子二人とも自害という形をとったのかもしれないなぁ・・・と感じます。別の道をとってほしかったものです。

本筋とは外れますが、"闇の用心棒シリーズ"では外せないまゆみと右京エピソードもちょっとだけ・・(笑)
右京が怪我をして長屋に駆け込んだ時のまゆみは・・・もう凄い慌てよう。
まぁ想い人が血だらけで駆け込んで来たら驚くわな。平兵衛と右京が殺し屋だと知らないし。
右京が長屋にやってくるといつもいつも顔を赤らめてもじもじする様はまどろっこしくて愛らしい
怪我が治った後、続く襲撃でまた新たな怪我を負った右京に「怪我が左右違うような」と気づく所なんか、正に恋する乙女の観察眼!という感じですね(笑)

それにしてもこんなに判りやすい反応に右京がきづいているのかどうか・・・そこが問題です(爆)

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