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2016.03.05

妖かし斬り-四十郎化け物始末1

風野真知雄氏シリーズ『妖かし斬り』読了ー。
風野真知雄氏ファンになってからは彼の作品を読み続ける感じですなw

今回もシリーズものですが・・あまり作品数は無いようで残念

画像が貼れなくなったのでURLを載せます
妖かし斬り

江戸屋敷勤番だった月村四十郎。あだ名は"からすの四十郎"。
その昔(?)カラスを斬ったらそのカラスはどうやら父親カラスだったようで、以来家族カラスに付きまとわれていることからそのあだ名が付いたらしい。
病弱な妻・お静の薬代を稼ぐために糊口を凌ぐ毎日である。
そんな折、良く当たると言われる易者から「死相が出ている」と言われ
どうせ死ぬならば、と他の者が受けたがらない「化け物退治」をやる事にしたのだが・・・・・

所々散りばめられている面白要素が流石風野真知雄氏、という感じw
前述した「からすの四十郎」というあだ名もそうだ。
友人井田清蔵の紹介で様々な"化け物退治"を始めた四十郎だが、いざ依頼を受けて"化け物"と向き合うと
意外な展開・・・?というか「真実」というものが良く見える。
なので「妖怪」とか「子鬼」やら本当の妖が見たい人には不向きかもしれませんね(苦笑)勿論面白いのですがw
連作短編集のような構成になっているので、基本一話完結型になっています。
だが一連の出来事がずっと続いている事件?もありますので、やはりシリーズものですな。
とても不思議な出来事が起こり、人はそれを「化け物の仕業」と恐れる。
四十郎はそんな出来事を解き明かしていく、というストーリー。
そういう部分は同著の『妻は、くの一』と似ているところがありますね。軽く読める時代物ミステリー。












以下はネタばれ。







時代物ミステリーなので本当の(?)ネタばれですね。久々かも(爆)

燃える顔
井田の紹介で依頼されたのは油問屋山城屋で人魂が出るというものだった。
早速泊り込んで夜様子を見てみると、本当に人魂が現れた。慌てふためく山城屋達に対し四十郎は「水をかけてみろ」と言って人魂を消してしまう。はて、一体どんなカラクリで人魂が現れたのか?
さらには巨大な顔が現れる。あごの辺りが燃えていると思ったら、たちまち燃え上がり巨大な顔が炎に包まれる。あまりの迫力に山城屋の人たちと四十郎も度肝を抜いてしまった。
だがその後妻お静の博識も手伝い、四十郎は今までの騒動が誰かの悪戯だと見抜いた。
果たして正体は山城屋の主である母・隠居であった。
どうやら義理の孫娘おせんの夜遊びを止めさせるために仕組んだ騒動だった。
それを解き明かした後の騒動はまた一段と大変で、孫娘と祖母がつかみ合いの喧嘩をしてしまい対には祖母が部屋に引きこもるようになってしまったのだった。

ここで四十郎は心に一つの「真実」を悟りだす。
心に闇、人が化け物------

血みどろ風呂
またも井田の紹介で妙な頼まれごとがやってくる。
山吹屋という湯屋で、ある日突然沸かしたばかりの湯が血の湯になっていたという。
あるじの信兵衛に話を聞いてみると、お湯が血に染まったとき湯に入っていた女が一人消えてしまったそうだ。他にもお湯が血に染まったのは三度ほどあると言う。ただ血である筈だが臭いはしなったとの事。
四十郎が湯屋で調べ始めると様々なことが解ってきた。
信兵衛には息子がいて双子の幸作・清作、そして寿三郎。この寿三郎がたいそうな怠け者で仕事は雑でありいつも隠れてはズルばかりしていた。
調べ続けたある日、ついに四十郎の目の前で湯が血に染まっていく現象が起こった。
概ね謎を解いていた四十郎はまたも「引きずり込まれた女」の後を追い、ざくろ口からしっかりした足取りで出てきた「女」、基「陰間」を捕まえる。
そうやらこの陰間は寿三郎に頼まれて湯屋に悪戯を仕掛けていたらしい。しかも悪戯の案は働き者で信兵衛に目をかけられていた幸作・清作であった。彼らは働き者だが、いつも働きづめで少しは客が減ってくれればと考えていたらしい。
揃いもそろって親の湯屋を潰しかけていた、というのが真相だった。

笛吹く夜叉
元旦から十日ほど経った後、家の前で嫁に出したはずの娘・お絹が立っていた。
嫁に行った家・川田から追い出されたのだという。
話を聞いてみると夫・伊知兵衛がどこかの女に子供を産ませたということが解り、自分にはまだ子供ができていないせいもあって激しい怒りにとらわれたらしい。妻お静と違ってお絹は激しやすい性格であり伊知兵衛の罵詈雑言を並べ立てる。食い扶持が増えて大変だが、一旦お絹を家に置くことにした。

井田がまたしても妙な話を持ってくる。
さる大名の家に夜暗い笛の音が聞こえてくるというものだった。
この騒ぎは昔、首をつって死んだ腰元あやめの同僚で、その息子の売れない台本「松風笛吹夜叉」という題目を母親が夜な夜な実演して見せていたのである。
謎を解いて一件落着だが、親子の情愛も行き過ぎると薄気味悪いもとなってしまうようだ・・・
一方お絹は落ち着かせようと三味線を習わせてみたのだが、支障の三味線を壊してしまい・・さらに五十両の借金が増える始末。そしてその後夫川田伊知兵衛が迎えに来てお絹は戻っていった。残るのは増えた借金のみ・・


狐火宗匠
今度の化け物依頼は「狐火が出る」というもの。
句会に出るということで関係者を洗ってみると、狐火が出た日常に句会に参加しているのは三人のみだと判り四十郎はその三人を調べてみることにする。
真相は骨董屋増蔵の息子が親父に狐火を見慣れるようにするために仕組んだものだった。関係者を聞き込みする事で結構早く片付いた事件だったかな。
ただ家に戻るとそこには招かざる客が待っていた。

妖怪坊主
次の依頼は寺に出現する妖怪坊主の真相を解いて欲しいというもの。
寺に言ってみると、以外に小坊主たちの数が多く、寝泊り用の枕の数が多いことから早くにピーンときた四十郎だったが、何故妖怪坊主を出すことになったのかは判らない。
どうやら昔慈念という小坊主が住職にいたぶられていたのを知り、住職を脅かそうと企んだものだったらしい。当の住職は調べ始めた四十郎に刺客を差し向け殺害を謀ったが、失敗・・その直後首をつって自殺してしまう。


霧の手
今回井田が持ってきたのは、仙台掘のあたりで霧の中からすぅっと冷たい手が伸びてくるというものだった。
そして船に乗っている芸者を引きずりこんでしまうという。
元芸者で三味線師匠の桃千代の協力の下、霧の手の謎に迫る四十郎。
その真相は芸者ならではの哀しいものでったのだが-------
どうやら芸者は自分を死なせてくれと頼んで殺してもらっていたのだという。
幽霊の手が夜な夜な人を引きずりこむ・・・なんとも恐ろしい話であるが
実際はとても人間の空しさや悲しさを感じさせる事件だったのだ。


ざっくりですが、諸々事件の説明をさせて頂きましたー・・・が
実はこの事件の合間にも色々な事が起こっているので下に書いておきます。

この作品は連作短編集であるが、背後に大きな闇が繋がっています。
昔の知人淡島という男が残した書付を狙っている一派である。最初は何故何者かも知らぬ人物に狙われているのか判らない四十郎であったが、書付をみつけた。それは蘭語で書かれており、知識人の妻に解読を頼む。
その最中にも二人組みの男に狙われ、遂には家の中までも探られてしまう。
何とか二人を倒した四十郎だが、妻が解読した書付はとんでもないものだった。
南町奉行・鳥居耀蔵が若かりし頃蘭学などを学んだ記録だったのだ。今となっては蘭学を弾圧するようになった鳥居耀蔵にとっては何としても始末しておきたい証拠------どうやら四十郎はその禁断の証拠を持っている為に命を狙われているらしい。
今後どういった敵が出てくるのかわからないが・・・とんでもない黒幕が潜んでいたものですねぇ。
最後に助け舟が出てきたけれど、敵はまだ四十郎が書付を持っていると疑っているかもしれないし。

鳥居耀蔵は同著で本当色々出てきますが・・すんごくイメージ悪しw
『妻はくの一』始め色々嫌なやつ・黒幕=鳥居耀蔵になっている気がする・・・。

とんでもない人物だったのだろうか?
実在の人物だったのだから詳しく調べるのもいいね。

果たして四十郎は切り抜けられるのだろうか・・?
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